雑感

個別具体の細部と「おりる」の関係

個別で具体でささやかで、個人の生身のたたずまいが織り込まれているような挿話や細部、どうでもよさげなはなし、が、たとえ断片であっても大好物。これは性癖みたいなものだと思うとるけれども、ただ、一見似たような性癖に見えても、宿っとる生身のありよ…

オトコの性癖に対する理解

これまで、オトコ相手の「水商売」は成り立っても、オンナ相手の「水商売」は成り立たない、とされてきたし、実際ほぼそうだったのが、近年様相が少し変わってきとるのも、セクシュアリティのありよう(今様の「性癖」でもいい)が多様なことが可視化されてきた…

「政治」の駆動力としての「広告・宣伝・メディア」

もうな、エコでも再生エネルギーでも、フェミでもジェンダーでもLGBTでもSDGsでも発達障害でも里山でも多文化共生でも多様化でも(以下随意)、いずれそういう近年もてはやされてきた大文字の「そういうもの」スローガンの舞台裏に、中国系利権がびっしり貼り…

はたらくなかま、の現在・雑感

【1番いい会社の条件】 ・末端の社員でも自分がトップの経営者だと思っている会社 ・自分もトップの経営者だと思って、上から今の仕事を見直すべき ・サラリーマン意識じゃ駄目 ・自分が会社を食わせてると思わないといけない ただ、これ、トップが言って機…

「その他おおぜい」の民俗史/誌・雑感

「大衆」や「民衆」といった語彙を介してイメージとして合焦・結像されていた「社会」のイメージが、立場によって複数の、重なり合いながらも本質的には異なる像として、同時代の意識の範疇にそれぞれ投映されるようになっていった過程。「革命」と「改造」の距離感…

「公共」と「通俗」の間・雑感

「公共」とは、ある意味「一般」であり「普遍」でもあるようなものだろうが、それは同時に「通俗」「ありきたり」でもある部分を必然的に含まざるを得ないわけで、な。 で、それらを仕事として視野に入れて具体的に動かしてゆく立場が「行政」であり、実行部隊が「…

情報環境とリテラシー、そして異文化としての歴史

広い意味でのいわゆる「リテラシー」の時代差、世代差と、情報環境の違いとの関係によって、否応なしに生まれてきていたはずの「読み方/読まれ方」の違いについて。それが概ね自覚的に対象化されにくいままだったらしいこと、なども含めて。 過去というのは…

「大学」という場への不信感の増幅

いまさら改めて言うまでもなく、そして殊にウクライナの一件が勃発してこのかた、本邦国内的な情勢の変化の一環としても、人文(社会)系の「学問」に対する不信感、違和感が世間一般の間にも強く抱かれるようになっていて、それはひいてはそれら「学問」の宿る…

「文脈」の喪失、ないしは変質・メモ

人間誰しも1日は24時間、1年365日で同じ条件で、能力の違いはあれど「読む」効率には上限があるわけで。 とすると、一定の限られた分量の「情報」を「読む」介して取り入れるしかないのだとしたら、その中身内実がどんなものかによって〈知〉のありようにも情報環…

末期の書棚、最後のアーカイヴ・雑感

本って、カタチは書物で同じでも、その活用の仕方/され方ってのは結構千差万別で、それは内容によって図書館的に分類される枠組みにおいてというだけでもなく、それらを「使う」こちら側の目的によっても違ってくるところがあるらしく。 大学なんかで、これこ…

平成残滓の正体

「平成残滓」と言われるモノやコト、ヒトなどがどんどん勝手に役立たずなことがバレて見捨てられたり事実上廃棄されたりし始めとるが、よく見るとそれ、「戦後パラダイム」内の昭和後期的あれこれがしぶとく生き延びとっただけ、という案件が結構あるようにお…

あたしのビートルズ

6年4組のみんな、卒業おめでとう。最後に先生から話をします。イオンとドンキしかない国道沿いのこの街を捨てて東京に出て、早稲田大学教育学部からメーカーに入って、僻地工場勤務で鬱病になって、かつて唾を吐きかけたこの街に逃げるように戻ってきた先生…

1970年の「貧しさ」について

1970年を「まだ飢えと欠乏への恐怖が社会に幅広く共有されていた頃」というのは、ちょっとどうかな、と……「まだ飢えと欠乏の記憶が社会の多くの大人の間にあった頃」くらいかなぁ……(*゚ー゚) https://t.co/fBy2BTWYqr— king-biscuit (@kingbiscuitSIU) 2022年2…

トレース是非如何・断片

最近、写真をトレースし自分の絵に仕上げた人の話題に触れ、思い出したことがありまして、以前あるインタビューの依頼を受け、出来上がった記事に自分が回答していない内容が書かれていて「これ話しましたっけ?」と不思議に思って訊ねると「文字数が足りずw…

「学校化」の遅延爆弾

「運動」モードみたいな言葉やもの言いの運用作法を、無自覚無意識に「そういうもの」として実装してしまった人がたって、世代を越えてうっかり存在していて、それは本質的に「学校」的言語空間を制御しておくたてつけが社会の中で煮崩れていったことと関係しと…

「演歌」という定型の凄み・雑感

いわゆる演歌がいま何となく共有されているようなイメージ通りの「型」として完成されたのも概ね1970年代あたりのように感じるんだが、それ以降は明確に「歌詞」に意味を委ねる必要はなくなり、フシその他演歌的「定型」そのものが本質であるようになってい…

オキナワ、の現在

沖縄は正直、ヤンキー&体育会系文化天国で、文系文化砂漠なんだよなぁ。カチャーシーやエイサーは派手に報じられるけれど、琉歌の意味を理解してる人はほとんどいないし、いてもリスペクトされない。太平洋戦争以前の地元歴史も興味がない人がほとんど。せ…

学問をめぐる情報環境の変貌

本邦「人文系」是非論、言われても致し方ないと思う昨今のワヤ露呈具合ではあるし、おっちゃん基本的に同様の指摘を30年以上前からずっと、半径民俗学界隈足場で言うてきとるからいまさら何も驚かんが、ただ、だからこそ問題の切り分けは必要やとおも。 ただな…

個別具体と一般の間、のいまどき

しらんがな(´・ω・`) https://t.co/Bk6pLzlGsr— king-biscuit (@kingbiscuitSIU) 2021年12月4日 無能記者 @MpbVbk 一般の人から見ると朝日新聞の記者はみんな左翼で産経新聞の記者はみんな右翼みたいに思われがちだけど、特定のイデオロギーを持ってる記者って…

ささやかな社会貢献

自分は自分を「学者」とも「研究者」とも思うとらんし、そう呼ばれるのも正直居心地悪いし、何にせよ外道で規格外の物件という自覚だけはまともに持っときたいと思うとるが、それ前提でなお、ものを考えること、考えてそれをできる範囲で世に還元することは自分…

「おはなし」の制御のされ方・メモ

猗窩座さん、煉獄さんとの対決では典型的なアレな小物っぽく見せられており、もしあのまま彼のバックボーンが語られないまま彼が殺されていたら、恐らく彼はネタキャラ以上の存在にはなれなかったと思うのだよな。では逆に言うとバックボーンの語られなかっ…

「維新」の本質・メモ

維新がもともと大阪の地域政党であったことと、それが「国政」に踏み入れ始めたこと(経緯いろいろあったにせよ)が、同じ「維新」ひとくくりで何となく受け入れられてしもとること自体、あまり正面から問題化してきとらんような気がするんだが。— king-biscui…

現実認識の解像度の違いと情報環境・雑感

夢で議論をしていたこと。 これまでの自分たちが習ってきたような社会科学なり人文学なりの「モデル」での、社会や文化といった図式は、言わば解像度が当時の情報環境なりのモデルで、だからある意味すっきり図式化されていて、シンプルにわかりやすいものだ…

上野昂志の「うた」の位相・雑感

*1 肉体の時代―体験的’60年代文化論作者:上野 昂志現代書館Amazon 上野昂志という名前ももう忘れられかかっているのだろう。だが、いわゆる大衆文化についてこれまで人文的な批評をものしていた一群の人たちの中でも、いま改めて読み直してみて、まだ何か引…

おたくとサブカルの対立問題・メモ

喜多野土竜【⋈】腰痛持ち on Twitter: "一日二回ご飯がいただけたらありがたいと思え、結婚できると思うな、と入門志望者にさとす師匠もいたとか。 貧乏が当たり前ではいかんけど、実際に儲かりたいが主の人間は、儲からなきゃ辞める。米朝師匠らは、このま…

実弟、コロナで急死す

さて、めどがつき今日を逃すと書けないから勝手に書くぞ【実弟、コロナで急に死す】事実だけ書きます。しばらくお付き合いください。死にネタダメな方はミュートしてくださいませ。— 忍田鳩子 (@oshidahatoko) 2021年10月4日 9月25日、弟の地元の友達から連…

コロナ遺体のエンバーミング・メモ

コロナ陽性死亡者のエンバーミングの話、解説してくれって声がかかったので解説します。コロナで亡くなってもエンバーミングすればお別れができるのかについて。https://t.co/6Y28WlHrxJ— 佐藤信顕@葬儀葬式ch 日本一の葬祭系Youtuberです (@satonobuaki) 2…

メディアと「記録」への情熱

かつてテレビ番組を「記録」したい、と熱望したガキどものその情熱は、音にはカセットレコーダー、映像には銀塩カメラしか機材のない時代とは言え、そもそもなぜあそこまで「記録」したいと熱くなった/なれたのか、ということも含めて、すでに「歴史」の相…

メシマズ家庭の記憶

メシマズの人って、祖母がそうだったけど、手順に従わないで手を抜こうとするなんてのは序の口で、余計なことするからダメ。おでんの具に色がつくぐらい煮込むなんて絶対無理で、小学生だったわしの机をあさって水彩絵の具で色をつけてたからね。開き直って…

「ポプラ」の記憶

ポプラという九州中心のコンビニチェーンでは売ってる弁当のごはんスペースが空で、購入するとレジ後ろの炊飯器からほかほかのご飯を盛ってくれる。+30円で大盛にできる。店にもよるがこんな感じ。 pic.twitter.com/C4ef1Jg1tb— ピンフスキー (@hideyosino)…