裏街道の〈リアル〉・メモ

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 おもちゃ工場、寅さんのマドンナが十朱幸代の回。地元病院の看護師の彼女が入ってるコーラスサークルの指揮者が上條恒彦で、おもちゃ工場に勤めてるんです。どう見ても大学出のちょっとインテリなんですよ。今日の一連のツイート見てハッとしたのと、色々腑に落ちました。


 かつてのエロ雑誌、自販機本辺りの世界も同様かもしれんと。グラビアさえしっかりあれば、後はアングラ、サブなカルチャーの記事でも何でも出来たという。業界新聞とかにもかつての文学青年がいたような。下ネタ系の雑誌や麻雀、ギャンブルの雑誌ももう随分影が薄くなりましたよね。それが「男」「オヤジ」的な大衆文化が細っていること、じゃあ、どんなモノをどこを相手に売るの?という話で、広告を見ていると何となく見えてきますね。隙間的な文化やアンダーグラウンドの気配のものが様々売られてたというか。例えば下ネタでもビニ本からスポーツ紙の記事までグラデーションがあったわけで、そこを住処とする人達てのはかなりの数に上ったと思います。水商売にもそのグラデーションは細かくありました。今はどうなんだろか。

 かつての色街には水商売の人らが夜遅くに食べて帰るお茶漬け屋とか、キャバレーの寮に入ってる女性たちが朝ごはん食べにくる御飯屋さんなんかもありました。怪しげな薬屋に大人のおもちゃ屋、エロ本屋にパンティ専門店もあった。夜中だけ開く果物屋とかw

 NHKの「ドキュメント72時間」で取材した、新宿2丁目の喫茶クイン、小倉駅前の白頭山、ススキノの名代にぎりめしとか、新大久保駅近くの八百屋とか、正にそれです。

 新大久保の八百屋面白かったですね、覚えています。なんていうか、ニッチが沢山ある世界の方が暮らしやすいし、潜り込める場所がある方が安心できる気がするのです。当然仕切る玄人の人たちも必要となるのでしょうが、生活保護社会保障も削られていくなら逃げ道は沢山ないとダメなんじゃないのかと。

*1:チャモ屋のこと、からなお引き続きあれこれと関連。「裏街道」が世の中にはあったこと、そしてそれは決して日常と隔離されていたものでもなかったこと。備忘録として。