外資規制の必要・メモ

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 消費税を下げて法人税を上げる。昔だったら、税金で取られるくらいなら、と人件費を上げる風潮があっただろうけど、今なら「もっと効率よく利益を出せる手法に切り替える」だろうから。日本人クビにして安く移民を使うとか、ロボットに切り替えるとか。


 なんで昔と今で経営者の価値観が変わったかというと、外国人株主が増えたということだな。会社は株主のものだ、利益を出して配当を増やし、株式の価値を上げることが至上の命題である、と。経営者もグローバル投資家に選任解任の権利というキンタマを握られている以上は逆らえない。


 ROE(自己資本株主資本利益率)という指標があって、これは株主が会社に投資した金額に対していくら利益を出したかというものなんだけど、当然株主は高ROEを要求するわな。ROE10%を達成しろ!とか。利益を出せ出せ言うわけですわ。出さなきゃクビ、と。


 で、利益ってのは売上 - 費用 なので「売上を増やす」か「費用を減らす」のどちらかなのだけど、売上を上げるっていうのはそう簡単じゃないし、達成できるかどうかわからない。ところが、「人件費を減らす、抑える」は経営者がコントロール可能で達成しやすいのね。つまり、「人を減らすけど業務量は変わらない」とか、「キャパオーバーの仕事を受けて、人を増やさない」とか、少ない人件費で労働者を酷使する方向に向かうわけ。


 グローバル投資家の支配下にある日本人経営者は、個々の企業というミクロで見れば利益の最大化という命題を達成すべくコスト削減を行う優秀なビジネスマンだが、マクロで見ると日本国民の賃金を減らし、外国人株主に配当や株式価値の向上という形で引き渡している「国賊」なのだ。


 でもこの経済的国賊行為は犯罪じゃない。個々の金儲けを追求することは悪ではないけども、日本人の給料ってのは生活とか、人口再生産のために必要なものであって、それを吸いとられてグローバル投資家の利益にされたらかなわん。個々の利益の追求が資源の枯渇を招く「共有地の悲劇」を防がねばならん。


 なんで、反緊縮だけでは足りない、反グローバルまでやらんとダメということ。外資に対して強くあたることが必要。つまり、↓このおっさんみたいな人が日本に必要ということ。外資に対して圧力どころか、外資規制やってる国あるでしょ?日本でやってもええんやで。


 まだ日本は反グローバルどころか反緊縮すら根付いていない。先は長い。

*1:これまた凍結アカウントになっとる……(´ω`)