パソコン事始めの記憶

 当時古いアパートだったがモジュラージャックは柱のところに出ていたから概ね1mのもので間に合うなと。購入して戻り同梱のケーブルを全部繋ぐのに汗ばみながら1時間以上かかった。CRTモニタの右に本体を置くのだが一旦デスクを後ろ、横向きにしないと作業できないわけで、なるほどPCデスクが可動なのはこれかと。


 難儀したのはVGA15ピンで、上下があるのとピンのオスメスがあるのを確認するのに手元ライトが必要だった。両脇のネジを先に浮かさずえっえっとなってから気がついた。とにかく取説と眼の前のケーブルと端子と格闘し漏れなく繋ぎキーボードとマウスのPS/2もライトを当てながら格闘しなんとか全部繋いだ。最後に電源ケーブルをコンセントに差し正面のボタンを押してもうんともすんともいわない。また後ろを見るとなにやらスイッチがあった。これを入れなきゃだめかと。


 どうにか起動したのは夜になってからで飛び上がるような音が出た。とにかくこの音をなんとかしなきゃならないでまた取説。一体全体どこを触ればいいのかからだからいちいち時間がかかった。


 ネット接続だが買う前にどうするかは決めていた。3ヶ月無料ISPテレホーダイにお世話になりその後ADSLが開通するからISPとともに申し込もうと。このISPなどを理解するのに雑誌を5冊ほど買っていた。

 パソコンは自作するもの、という感覚ももう色褪せ始めているのだろう。秋葉原日本橋ほどの聖地でなくても、通りいっぺんのパーツを売っているようなショップの類も、どんどん姿を消してゆき、自作向けの売場は近年、いわゆるゲーマー相手の「ゲーミングPC」が主体になっているのがようやく残っている程度。グラフィックボードやモニタなどに高価なものを使うことで、ゲームを快適にできるようにする目的に特化したマシンを組むらしい。*1

*1:初めてパソコンを自作したのは、確かペンティアムの時代だったか。Ⅲより前、Ⅱの頃だったと思う。インターネットが普及し始める直前か、電話回線介して「パソコン通信」というもの言いがまだ一般的だった。