かつての左翼・メモ

 こういうのは昭和四、五十年代の「まだ社会党共産党に国民の三割ぐらいの支持があり、文化人や大学人にマルクス経済学者や親ソ派や文革派が当たり前にいた」という背景を踏まえないと理解を誤るな。労組がカルト的に頭おかしいんじゃなくて(おかしいけど)そういうテンプレ言説が通用していたのだ。


 要するに全共闘の学生がコスプレ(当時そんな言葉はないが)だったように(坂本龍一猪瀬直樹の後の変節みればよろし)、労働争議も「よきボリシェヴィキ」「戦う労働者」みたいなコスプレだったんだわ。


 俺が入社した頃はすっかり牙を抜かれたあの頃の労組ジジイがまだ結構いてな、そいつら「いま管理職やってるあいつらみんな吊るし上げてやったんだ」って元暴走族のやんちゃ自慢のノリなんだよ。


 要するに時代の空気と許容度の問題。昔は許されたことも今の非常識という話で、学生運動春闘も「いまの常識」で国民の支持がなかったって斬っちゃうのはまあ雑だよね。


 塩崎恭久なんか中核派に影響されて新宿高校で校長室の占拠までしたのが今じゃ自由民主党行政改革推進本部長やぞ。それが許された時代であるということ。


「シールズなんかやると就職できない」に元全共闘ジジイどもが「???!」ってなったのもまあそういうことよね。