洋楽の80年代・メモ

 80年代のイケてるシティボーイ/ガールはそもそも邦楽を聴かなかったように思う。竹内まりやや杏里や達郎は商業高校の女生徒が集まる喫茶店や海の家で流れている音楽だった。— 𝙏𝙖𝙠𝙖𝙜𝙞 𝙎𝙤𝙩𝙖 (@TakagiSota) 2021年3月29日

 いまシティポップにハマってるようなタイプの人はベン・シドランやスティーリーダンなど徹底して洋楽志向だった。ビリー・ジョエルでさえ「ニューヨークの松山千春」となんクリでバカにされるほどみんなスノビッシュだった気がする。


 余裕のある学生が乗り回しているVWシロッコの車内や古着屋カフェバーあたりではアメリカのFM放送をエアチェックしたカセットを垂れ流すのが定番だった。マーティ・ベイリン『ハートせつなく』とか。現在のシティポップが標榜している世界の雰囲気の実態はそういうものだった。


 ヒトサマの感覚のことであるから推測するしかないのだが、いまの若者のシティポップへの憧憬は、おれたちが昔「蘇州夜曲 最高」とか「上海バンスキングの世界に行きたい〜」と言ってたのと同質の感性なのだろうか。