ネパール人カレー屋の背景・メモ

 昔、客にネパール人がやってるネパール料理屋がいて(すぐ近くにバングラデシュ人がやってるカレー屋もあった)、ある程度実情は知ってる。


 先ず、ネパールは何年か前のクーデターやら何やら移行ずっと不安定。で、西葛西だかの有名なおっさんがネパール人をたくさん日本に引き込んだ。


 その手段としてカレー屋さん。先ずカレー屋を作る。店主は本人から金取って「普通のネパール人」を料理人或いは給仕の人として日本に呼ぶ。ちなみに普通のおっさん達でも本格カレーは作れるらしい。店は基本的に赤字のところが多いけど、それだとビザ的にアレなので黒字の嘘帳簿で申告。


 赤字店で黒字を装って納税までしてるので当然金がないんだけど、店員達は基本的にどこかでバイトしてる。ビザあるしね。知り合いは近所の生肉屋で働いてた。
で、そのうち家族を呼ぶ。家族もバイト。そっちはビザ無し。雑貨屋で働いてる言ってたな。で、ある日子供を呼び寄せて、公立小に入れてた。


 小学生いう割に体デカいな、ネパールの人にそういうイメージなかったわ、とか思ってたら何年かして「実は逆サバ読んでる。義務教育はタダだから出生証明偽造した。向こうの役人はこっちの事情に合わせて書類偽造してくれる」言われた。もちろん例の子供手当も申請してたよ。


 そこで「あ、この人たちと付き合っちゃダメだ」思って縁を切るんだけど(売上偽装もその際に打ち明けられた)、我々とは全く異なる倫理観持ってたね。例えば、元々その店は婚約者(当時)と通ってたのに、金持ちの知り合いの娘と結婚してくれ言われた。永住権欲しいからって。「処女だよ」言われた。


 「そうするとあなたに幾らか入るんでしょ?」言ったらおっさんはそんな事ない言ってたけどおっさんの奥さんが「恩人騙すな!」言って教えてくれた。あと、遠縁だ言ってた従業員さん達も全員ホントは金貰って呼び寄せた他人だとか、免許も偽造言ってた。まぁネパールの国際免許本物でも使えないけど。


 で、店主のおっさん「5つ星ホテルのシェフ」いう触れ込みで店やってたけどホントは高校の英語教師でレストランはただのバイトで、その際本物のシェフに「お前シェフになれるかもしれないくらい見所あるよ」言われたってだけだったそうな。


 ただし本当に美味くて、アレ系のカレー屋では、未だにあそこが一番好きだったな。日本人の味覚にアジャストするのが本当に上手かった。でもおっさん、25年くらい日本で働いて永住権取ったらさっさとレストランは後輩ネパール人に売って自分は生肉屋のバイト1本にしてた。「店は赤字だからね〜」て。新たにネパール人呼び寄せる度に支度金は取ってたらしいけど。


 で、新たなオーナーはまた同じ事やって日本の永住権取れるまで頑張り、その間にも新たなネパール人をシェフやウェイター名目で(金取って)呼び寄せ、彼らは闇バイトで稼ぎ、新たにネパール料理屋を始め、また新たなネパール人を呼び寄せ、そうしていくうちに新宿区の外国人ランクでネパール人の増加率がNo.1になったとか(中山区長の頃)、日本中によく分からんネーミングのインド系料理店が増殖して、その大半がイタリアンとか和食の店すら居抜きで買ってそのまま看板だけ付け替えて営業したりとか、そんな話。


 なおうちのお客は僕に100万以上の未払いがあったけど、一番好きなカレー屋さんだったので、あと金額足りなかったけど払うには払ってたので我慢してたけど犯罪行為は流石に許せなくて切った。