地方中小企業オーナーのリアル・メモ

 全身ユニクロでネギ飛び出たエコバッグを持ってそうな地味なおっさん。地方に住むコンサル先の社長だ。初代プリウスで、駅まで迎えに来てくれた。「この店うまいんだよ」ランチは吉野家だった。社員80名の会社を経営。節税のため年収は1億程度に抑えてるらしい。地方にはこんな金持ちがゴロゴロいる。


 学歴は高卒(中卒)がほとんどで、優秀さで言ったら有名企業のサラリーマンに劣るだろう。手掛けるビジネスも地味なもので、世界を変えるような画期的なITとかAIとかNFTとかとは無縁の、例えば保険の代理店や不動産屋さんみたいな平凡なビジネスである。


 彼らは事業スケールする気はない。上場もまったく興味がない。地方だと年収400万円台で安く社員を雇える。銀行から融資は受けるが、投資は受けない。節税スキームを最大限に利用し、型落ちのベンツに乗り、200m2ちょっとの家に住み、質素に暮らす。地方の中小企業オーナーは裕福。改めてそう思った。