バカが進次郎で(また)やってくる・メモ


「先生!米農家ってなんで1ヶ月しか使わないコンバイン(米を収穫する機械)に2000万もかけるんです?小泉さんの言う通り皆借りればいいんじゃ?やっぱりバk」


「バカはお前だよ。今回の発言は相当ヤバいぞ。あれはもう"ナチュラル失言大臣"だ。よく聞け。」


「はい」

ところで小泉農相が「シーズン1.2ヶ月しか使わない2000万の高いコンバインとか普通リースするでしょ、米農家みんな買ってて経済的に苦しいに決まってる」って言ったの本当ですか?


一般の方に想像しにくいだけで「米は売るほどある」発言よりヤバい失言何回目かしら…

「何がヤバいって、とにかく"米農家"という大きな括りで"高い機械を買ってりゃ儲かんないでしょ、借りれば?"みたいに言っちまったところなんだよ」


「皆で使い回せばいいんじゃないんですか?」


「実際に小規模農家の多い中山間等で農業機械の融通はあるし、レンタルやリースもあるにはある」


「ならみんなそうすれば…」


「お前なあ、適材適所って言葉知ってるよな?」


「あれですね」


「どれだよ」


「農家毎の経営によって事情が変わってくる…的な?」


「その通りだ。農家がコンバインを自前で所有していないと下がるものはなんだと思う?」


「若手米農家の婚活市場での価値…?」


「やめろ」


「すみません」


「機動力だよ。機動力。使いたい時に使える、これは農家にとってめちゃくちゃ大事なんだ」


「なるほど」


「稲刈りの時期はだいたい1.2ヶ月だろ?タイミングが限られてる中で融通が利くというのは大きなメリットよ。てか死活問題」


「確かに稲刈りの時期ってみんなコンバイン使いますね、みんな一斉にレンタルしだしたら…」


「まあ不足するだろうな。今回の発言で国が大量にリース・レンタルします!というなら話は別だけど」


「ないでしょうね〜」


「稲作を教科書的に覚えた小中学生ですら限られた台数だと繁忙期に集中して不足するってのは普通にイメージできるはず」


「確かに」


「天気予報で急に雨降りそう〜とか言われてみろ。そういうときの使う使わないの融通は"カリモノ"じゃ簡単にはできない」


「繁忙期はレンタルも順番待ちしてそうですね」


「ああ。しかもコンバインだって機械だから故障するし、交換が必要になる消耗品もある」


「借りれる予定だったコンバインが故障したら…」


「代わりに別機が用意してあるとは思えないだろ?レンタル会社ならまず2000万×◯台のコンバインを初期投資しなきゃならない」


「えげつねェな…」


「レンタル先迄の輸送費、メンテナンスと修理費用、それらに係る人件費…レンタル料も高くつきそうだしそうしないと担う企業も出てこないだろうな」


「そりゃそうですよね」


「それこそ価格に転嫁しないとな」


「どう考えても高いお米になりそう…あ!でも国が補助金を出s」

「お前それ税金だぞ」

「OMG」


「現実的に農業機械の貸し借りが上手くいくのは中山間地など小規模農家が多い地域(購入コストに見合わない)とか、農業法人や農協が集約的にレンタル運用する場合とか、農作業の共同化(オペレーター付きレンタル)が進んでいる地域とかだ」

「なるほど」


「実際やれるとこはもうやってる地域もある。それを全体に当て嵌めて言い放ったのが今の農水大臣だ。な、ヤバいだろ?」


「ヤバいですね」


「"米農家"を単純化して経営逼迫や暗に米価高騰まで生産者に責を押し付け、消費者との分断と解像度下げをするのが農水大臣の仕事か?」


「酷い…」


「兎に角農家は一般の人が思っているよりは頭使ってる。使わなきゃ生き残れない。非農家の思いつくアイデアは農家の間で結論の出ている事が多い」


「モチはモチ屋ですね」


「素人提案は別に悪くない。そんなの多かれ少なかれみんなやってる。丁寧に説明すれば済む話で消費者と生産者は分かり合えるはず。だけどな、大臣クラスが管轄の分野でそれやるか?」


「更迭ものじゃないですこれ…」


「このヤバさが一般の人に知れ渡らないことにはな…」


拡散希望といきますか!」


「そうだな、よろしく頼む」


おわり