AIと女性、性欲の変遷史・メモ

 21世紀に入ってから、日本の女性はその存在価値を巡ってAV(アダルトビデオ)と激しく争い、男性の性的欲求の奪い合いをしてきた。2023年の今、生身の女性はその存在価値の存亡をかけてAIとすら激しく戦うことを強いられ始めている。
今日はAIと女性の存在価値についてわかりやすく解説するで。


 一般的に身体能力・筋力で劣っている女性は、男性の性欲によって危険な目にあうリスクが大きい一方、性欲によって存在が庇護されている身分でもある。男に性欲があり下心があるから、食事を奢られ、歩くのが遅くても落ちのない話をしても許され、社会において優しくされるわけや。下心は偉大やな。


 スポーツができなくても弱くても、プロゲーマーと名乗るも男より圧倒的に弱くても視聴者数を稼げ、インスタやYouTubeでもフォロワーを簡単に増やせる。軽い知的障害があっても「理解のある彼くん」が現れる。それらは弱者男性たちには得られないものや。男の世界は実力主義弱肉強食なわけやな。


 男性の性欲によって誰かの彼女や妻になれば、”一個人”から”誰かの家族”になる。「弱い個体」ではなくなり社会的にも守られる。夫に性的サービスを提供する代わりに保護を受けられる。男性の性欲は女性に危害を加える可能性を秘めるのと同時に、女性に利益をもたらしてる存在なわけやな。


 男性の性的欲求は視覚で刺激されることが多いけど、ビデオカメラが発明されるまでは、エロ映像を見ることはできず、実物の女を見れない人は、絵か写真を見て興奮するしかなかった。昔の人が見てたエロ本とか「こんなんで興奮できるんか」と今の人は思うだろうけど、人間は慣れるし工夫するもんやな。


 20世紀後半になるとVHSが安価に普及し、街にエロビデオ屋が増える。1980年代にVHS陣営の日本ビクターが、ソニー率いるベータマックス陣営を打ち負かして安く普及させたVHSや。エロビデオがビクターの勝利の一因とすら言われてるな。レンタル屋も増えたわけで、男性の持つ性欲はAVに流れ始めたんや。


 1990年代後半になるとインターネットやDVDが登場し、エロビデオもデジタル化が始まる。2000年代前半にはWinnyなどPeer to Peerのファイル交換技術が発展し、アダルト作品は店頭に行かなくても家の子供部屋からでもアクセスできるようになった。AVに性欲を注ぐ男性人口が爆発的に増えたわけやな。


 2000年代後半になると、SNSの発展などもあり双方向の時代になる。テレビでは扱われにくい存在だったAV女優たちも、自発的にWebで情報発信を出来るようになり、社会の闇の存在ではなく、一つの職業として存在を認められていくようになる。社会からの拒否感も減れば、当然見た目の良い女優も増える。


 さらに2010年代には、Photoshop等の映像加工の技術向上も見られ、AV女優たちだけではなく、グラドルとかアイドルも現実より美しく加工でき、それがメディアにあふれていく。大した見た目や身体じゃないグループアイドルが加工されて綺麗になり、生身に競争力があるグラドルにとっては冬の時代やな。


 2010年代には、もはやWinnyなどでリスクを取らずとも、dmmのような有料サイトに金を使わずとも、様々な海外の著作権違反のエロ動画配信サイトが立ち上がり、パソコンを起動するまでもなくスマホで気軽に多種多様なものから選べるようになった。性欲の発散もIT技術によって変容してるわけや。


 菅総理スマホの通信量の引き下げまでやったので、7GBで月に5000円とか払ってた男らが、今ならAhamoで20GBで3000円で使える。5分間電話定額もつくで。楽天ならデータは電波は悪いがデータ通信は無限や。男性たちの性欲が、生身の女性からよりたくさんAV女優らに流れていく流れは加速してるんやな。


 「いやいや、AV女優と競争なんてしてないからw」と思う女性も多かろうが、女性に対して求める見た目の水準はメディアの発展やIT技術の進化によって確実に上がっている。(女性を口説いて得られる性欲発散コスト)>(AVで発散できるコスト)になれば、当然より多くの男性は生身の女性から離れていく。


 「そんな男ならいらねーよ」と思うのが女性の常であるが、もう少し単純化して考えてみる。100tの米を産出する村があるとする。それを売って稼いでいたが、ある日「最近パンを食べるので70tしか買わない」という客が出てくる。そうすると30t分米が売れないので、食えなくなる農家が出てくる。


 食えなくなった農家は何か別で食っていく(=生身の女性でいう”凛とした自立した女性としてバリバリ仕事し独身で生きる”)ことになる。男性からみても、自立した女性に対しては「性と経済的保護を等価交換する」というオファーは意味が低下するのと同時に、オファーを提示できる男性も減っているだろう。


 話がそれたが、IT技術など様々な世の発展によって、ごく一部のAV女優やアイドルなどが世の中の多数の男性の性欲を集め、その結果生身の女性が得られる、「男性の性欲からのメリット」が減少してきたことは理解できた。現代の女性はAVと戦ってるんやな。これに追い打ちをかけるのがAIの発展や。


 昨今のAI技術では、なんと「実在しない女性」を簡単に作ることができるようになった。例えばこちらの「天音あい( @ai_amane2006 )」というアカウントは、日中ハーフアイドルと名乗っているが、これは完全なるAIで合成された実在しない女性である。一部メディアも騙されて実在を信じてたで。


 これが何を意味するかというと、加工はされど「実在している女性が男性からの性欲を金にしていた」ものが、「実在しない女性(=AIを作っているオッサン)が、男性からの性欲でマネタイズまでする」ようになったてことや。男性の性欲で金を得られるのは女性、というルールが人類史上初めて変更された。


 今後、AI技術の発展により、動画までが生身のAV女優やアイドルではなく実在しないAIが主体となっていく。すでにアパレルのモデルには、AIを使っているブランドもある。日本でも AI modelっていう会社がそんなビジネスを展開してる
で。日程調整やメイクも不要でコスト安く時間も短縮できる。


 AIのアパレルモデルもAIのAV女優も、「嫌だから拒否する仕事」というのもなく、ABテスト(=視聴者がAバージョンとBバージョンどっちが好むかをテストすること)なども容易に行え、視聴者のより好む見た目や内容をより即座に作り出すことも容易になり、生身の人間との激しい戦いが予想される。


 ここまで来ると男性の性欲云々どころか、様々なビジネスに影響が及ぶと想定されるけど、「男性の性欲をマネタイズできるのは女性のみ」、としてきた世界は崩れ、20世紀後半以降、女性がAVや加工技術と戦ってきたのに加え、ついにAIとも戦うことを強いられるようになりつつあることがわかったと思う。


 まだAIは発展途上だが、AIに使う技術の性能向上や半導体の低価格化は加速し続ける。AIに加え、さらにVRメタバースなども発展し、「あたかも自分の理想の見た目のAV女優が自分の相手をしてくれているかのように見え・感じる」世界も遠くはなく、男性の性欲の奪い合いは激しさを増していくだろう。

 男の稼ぎが、実在の女から、AIなどの架空の女にまわり始め、女はそれらと比べられる事になったと言うのは正しい。しかし問題はもう一つある。男の欲望から出る金が、ことごとく産業化技術発展をもたらし、新しい職と利益を作り与えた事にあるんだよな。


 映画、ビデオ、そしてインターネット、そしてAIと言う重要技術が、男のエロによって育った訳で、男のエロは表面では貶されながら、社会に確固たる立場を築き始めたと思う。この事は真面目で稼ぎがある男を女から遠ざけて置くことに利益が出る構造となっていて、当の男にも利益をもたらすようになった


 一人の男性が結婚するより、労働者として真面目に働き、フィクションの女を消費した方が、たくさんの人間に利益が回る構造であり、しかも当の男性にとって、女性と付き合うよりも搾取的でなく自由であることがさらに問題。