情報環境

耳で観る芝居、のこと・雑感

浪曲/浪花節が、ある意味「耳で観る芝居」的な受容のされ方していたのと地続きで、戦後の流行歌/歌謡曲の、のちに「演歌」とくくられるようなものが輪郭定まってゆく過程でも、「耳で観る芝居」的要素は案外濃厚に意識されて創られていたようにおも。要検討お…

「文学」と呼びならわされている多様な表現の形式、と、その不自由・雑感

いわゆる「文学」と呼びならわされてきている多様な表現の形式――とりあえず話し言葉も含めての言葉を介してのものに限っておくけれども、それが「個人」の「創作」としてあたりまえに認識され定義されるようになってゆく過程の外側、〈それ以外〉の部分をどのよ…

アクチュアリティ、と、リアリティ・メモ

花田清輝の言うところの、アクチュアリティとリアリティの関係について。 アクチュアリティを、一応、偶然としてとらえ、現在の偶然を踏み台にして、過去の必然と未来の可能とを弁証法的に統一したものが、現実――つまりリアリティだ」というのが、花田の説。…

エリジウム的なるもの、の経緯来歴・メモ

世間的な評判や評価、風評なども含めたゆるふわな風向きだけに過敏に反応しなければおのれの地位が保てないと感じる――要はポピュリズムなんだろうが、そういう心性にとって、広報・宣伝に特化したように見える情報業者は皮膚のように一体化して貼りつくもの…

「詩人」の描写、あるいは解像力

ここ3年半ほどの間、手もとにある古書雑書の類と、そこから派生するとりとめない問いに関して求めて読むものをベースにして、あれこれものを考えることしかできなくなっているけれども、そんな老害隠居化石脳の道行きでも、いくつか何となく焦点となるお題の…

「消費者の横暴」ようやく?

「消費者の横暴」といった言い方で、戦後の「豊かさ」が醸成していった「市民」意識が、同時に「消費者」意識の暴走につながり、それは〈おんな・こども〉(社会的主体でない/なりきれない「市民」意識)の独裁の様相を呈していった、と長年言うてきたこと、ここにきて…

新体詩と戯曲、その他・メモ

口語自由詩があたりまえになってゆく過程で、方言をその口語自由詩に反映されてゆくことも一部試みられてくるのですが、ただそれを「朗読」する場合に実際どのように発音発声していたのか、まして標準語の話しことばと混在しているような作品の場合、とかいろ…

「詩」と「戯曲」「童話」の関係、その他・メモ

「詩」と「戯曲」「童話」の関係について。雑誌や同人誌に並べて掲載されるのが普通だった時代、どのように読まれていたのか。活字になったものが読まれる際、朗読されることとの距離感が、いまよりもずっとまだ親しいものだったこと。 「創作」というくくりが「小説…

エリジウムの作られ方・断片

暇空氏のやっていることは「ヘイト」「誹謗中傷」であるという前提のcolabo(および支援界隈)側と、住民監査請求はcolaboの公金処理等の疑惑解明のための「市民の正当な権利」という前提の暇空氏側との間で、見えている/見たい風景が全く違うわけで。 colaboの公…

翻訳フィルターへの疑念・メモ

今回のKADOKAWA改めCHIKIKAWAの件で、出版中止それ自体とは別レイヤーで危惧してることがあるのでちょっとかいとく。どうも、学者等が都合よく言語を切り替えて日本向けの情報を遮断したり意味をずらしたりして英語に疎い人々が接する情報をコントロールして…

言葉は通じるのに話は通じない

会話してもムダ、話が通じない、考え方や感じ方がまるで違って、まさに「言葉は通じるのに話が通じない」局面というのがどうやらそこここで日常化しているらしい、本邦いまどきの世間のありかた、その根の深いところでの背景や理由の一端としての「おキモチ原…

「暗記」と読書・雑感

「暗記」というのが、勉強なり何かものを考えようとし始めた時に、かなり最初の段階で強要されてくるプロセスだった。 「知識」を「詰め込む」。理屈や能書きでなく、ただとにかく「覚える」ことを第一義にしてひたすらそのための作業を繰り返して行く。それは英…

文章と映像・断片

「文章と映像」の話題がTLに流れている。以前、知り合いの編集さんから(電撃の編集さんではない)「ライトノベルのビジネスモデルは、メディアミックスを前提に組み立てられているので、どれだけ巻を重ねようとも、対象として見てもらえない、企画がどこか…

グルーミングについて・メモ

グルーミングについてネットがテレホーダイの頃にもおりましたことを報告いたします14歳のわたしが個人のメンタル系サイトのBBSに書き込んだとき、メールにて相談を受けてくれた成人男性がいます眠れないというわたしに、大人だったらセックスして眠ればいい…

新手のステマ?・メモ

帰りのバス。若い男女が、本の話をしていた。男性の方は、彼女が十分にただしく文学を学びさえすれば、自分の好きな作品や作家を彼女も同じように評価するのだとでも思っているかのように、好きな作家について話し、女性の方は、彼の推す作品の何が良いのか…

「弱者」「当事者」という甘え・メモ

これは本当に一般論ながら、『自分は弱い立場なんだから「強い」相手には何を言っても、しても許される』みたいな考えに陥るのは非常に危険だと思う。誰もが陥るリスクがあるからこそ、改めて言っておこうと思う。— HAYASHI Tomohiro (@SonohennoKuma) 2023…

ラノベ読者の高齢化?・メモ

よくライトノベル読者の高齢化が問題になってます。元ライトノベル編集だった現一般文芸編集の方もそういっておられました。が、大学で創作を教えていて思うのですが、やっぱ、ライトノベル強えなあーーーーーーーーーと。学生に好きな小説を聞くのですが、……

colabo、同●化する・メモ

【ご報告】私スルメはColaboとの和解を持ちかけられ交渉を重ねておりましたが本日決裂したことを表明したいと思います— スルメ・デ・ラ・ロチャ (@surumelock) 2023年10月17日 【ご報告】 私スルメはColaboとの和解を持ちかけられ交渉を重ねておりましたが本…

本を読まない、がなぜ悪い?

ブックオフとかで働いてみれば分かるけどYouTubeの文字だけ動画レベルのゴミみたいな本があまりにも多いし言うほど読書は人生の豊かさに繋がらないってバレてしまったのでしょう。 https://t.co/vTdyx7uZ64— まりにゃ (@mayimbesasson) 2023年10月14日 ブッ…

「批評」の行末・断片

いわゆる音楽評論、殊にある時期以降の商品音楽についてのそれは、文学や映画、マンガやアニメなど、いずれ大衆社会化が果てしなく続いているかのようなここ数十年の過程で、市場に手を替え品を替え登場しては消えてゆく「作品」ならざる「コンテンツ」を相…

「メイド」と「女中」の間

自分、昨今のあの「メイド」というキャラにほとんど何もグッとくるものを感じない程度には老害化石脳なのだが、お好きな向きのいまどき若い衆などにとってはあれ、かつての「女中」に喚起されていたような階級的差別意識などは、今日的に転生しているものなの…

「おキモチ」の背景について

生身が生きてある以上、常に必ず伴ってくる感情の領域を、初手から「あってはならない」ことにしてしまう「学校」的たてつけの抑圧が日常にも浸透してゆくことで、それに対する反発もまた日常を生きる生身に蓄積、醸成され続けるわけで。 しかも、その一方で「…

西日本型都市、のこと・メモ

西日本に旅行客が多いの、「西日本型都市」みたいなのがあって、以下のものを兼ね備えてるのでは、みたいなことボンヤリ考えている。・お城・観光地の公園や庭園・空洞化してない中心市街地・アーケード街・路面電車/地下鉄に類するもの・市街地にある公立の…

「恋愛」「純愛」の「おはなし」化・メモ

「恋愛」というのが、どういうイメージ、どういう内実で最大公約数的に共有する/されるようになってきたのか、についての歴史民俗的な経緯来歴について、少なくとも戦後このかたの過程についてだけでも、あらためて言語化する必要ありかと。 男女不問で、そう…

本邦ポスモの呪い、の現在・雑感

本邦80年代あたりに猖獗をきわめた「ポストモダン」のありようについて、年来の大ネタのひとつではあるので、この個人的チラ裏(死語だな)に等しい場でも、まあ、折りに触れて俎板の端っこくらいにちょいちょいあげて素材の下ごしらえくらいのことはしてきて…

Twitter騒動・メモ

Twitterが㌧㌦(こういう表記もまたすでに老害化石脳のしわざ、てなことになるんだろうが)。 かつての2ちゃんねるの「閉鎖」騒動を思い出す程度には、こちとら立派に老害化石脳、インターネット老人会のヘタすりゃ古参にカウントされるような年代、年格好にな…

広告とテキストの関係・メモ

テキストが増えるとダサい印象が増す感覚ってどこからくるんだろう。知覚的な脳の情報処理のストレスからなのか、文化的なものなのか。日本語圏外でも同様の感覚ってあるのかな。 https://t.co/ffbTTuIj5e— ゆうてん (@cloud10designs) 2023年6月30日 テキス…

付喪神化する「思想」・メモ

ウルトラ雑に社会を考えるのに案外便利なんだよな、日本土着の神仏習合BIOS型宗教。 付喪神…基本的には古い「モノ」に宿ると言われるが、古道具はちゃんと供養するなりしないと魑魅雑鬼になる…つ話でたまに人や動物の姿を得て…っつのもありよね(分福茶釜も…

モニタ越しの「読む」のこと・メモ

電子書籍は「読む」にならんのよ……自分的には(´ω`) タブレットであれPCであれ、モニターの画面を介している時点でもう「読む」にならんのはあれ、なんでなんだろ。視線がすべってゆくというか、文字「列」としてしか認識できなくなるというか。 「書く」の…

クレカ業界の悲惨・メモ

クレジットカード業界の悲惨さ。システム的に見ると地獄じみてて、会員数でみればトップいに踊り出てるのにゴミ客だらけてケツに火が付いたように拡販続ける楽天筆頭にヤバみがつよい。— (๑╹◡╹๑) (@tsuchie88) 2023年6月16日 クレジットカード業界の悲惨さ。…