映画

candidな映像、隠し撮りなどとの関係

写真と映像(最近は「動画」か)の違いは、いろんな領域であれこれ論じられてきたけれども、編集前提で素材として映像を撮る場合と、テレビの生放送のように現場の映像を撮ってそのまま放送する場合との違い、というのは案外見過ごされてきているというか、正…

「読者の想像力」と「映像」・雑感

「文意の接続に必要な説明と描写を大胆に省略する技法を一応修得。省略部分の映像は、読者の想像力にまかせて、事実の列記を積み重ねるのみの文を継続させてゆく。そして、それがあたかも視覚的な映画のひとこまのように互いが組み合され、構築されてゆく。」…

困民文化としてのアニメ・メモ

CONTINUEでの連載中、ずっと考えていたことですが、今の邦画は痛快アクションも青春物語もジュヴナイル冒険もなかなか作ってくれず、それらは全てアニメに代替されている。となれば僕ら普通の娯楽映画好きはアニメに行くほかない――だからガルパンが「ご家族…

映像表現とSFの関係・メモ

富野さんもそうですが、根っからの映像作家は、まずすばらしい絵が頭に浮かぶんです。そのすばらしい絵をどうやってフィルムにしていくかが勝負になります。すると、その妨げになってくるのが考証なんです。すばらしい絵をスポイルすることがしばしばありま…

ライナーノーツ、その他・雑感

かつて、本邦の商品レコードに「ライナーノーツ」という「解説」的なものが必ずつけられるようになっていった経緯について。 「歌詞カード」的な意味あいも含めての「解説」、ないしは収められている楽曲や音楽についての関連情報を提供するという意味での「ライ…

映画とアニメのあいだ、の記憶・メモ

私は高校の時、映画部に所属していたが、ちょうど私が入部したあたりからアニメブームになり、映画部の部員の殆どがアニメに心を奪われてしまった。「ゴダールが、フェリーニが、クロサワが…」の世界が「ヤマトが、ガンダムが、ミヤザキ・スン(当時は名前が…

AIと女性、性欲の変遷史・メモ

21世紀に入ってから、日本の女性はその存在価値を巡ってAV(アダルトビデオ)と激しく争い、男性の性的欲求の奪い合いをしてきた。2023年の今、生身の女性はその存在価値の存亡をかけてAIとすら激しく戦うことを強いられ始めている。今日はAIと女性の存在価値…

AIによるアニメの革命・メモ

これの何が凄いのかわからん人の為に簡単に。女性の長い髪の毛は3DCGでは再現が異常に大変でコストがかかる。アニメや漫画でもこれは同じ。https://t.co/yuZ6bvcWtX— pal9999 (@pal9999) 2023年4月12日 これの何が凄いのかわからん人の為に簡単に。 女性の…

「無法松の一生」について

*1 先日、三浦小太郎さんが、かつて自分の書いた「無法松の影」という本をとりあげて、えらくほめてくださっていたんですが、それを受ける形で、今日はその素材になった「無法松の一生」の話をしろ、ということなので、少しお話しさせていただきます。 というの…

少年ライダー隊、の挿話・メモ

「昔、少年ライダー隊の隊員だった」という人に話を聞いたことがある。彼は自転車に乗るのが上手い子役ということで、まずライダー自転車のCMに出演、これが認められて本家ライダー隊の役を得た。しかし吃音があったため台詞のある役は貰えず怪人に追いかけ…

「うる星やつら」リブートと「内面描写」のパラドクス・メモ

そう言えば、「令和版うる星やつら」で内面描写が無いとの話があったけど、80年代のうる星やつらで押井守のアレンジでメガネなどが自分語りするの、あれ、原作が内面描写を端折ってたのを、当時の「物質が豊かな時代」のアンチテーゼとして、精神性も大事に…

来日ロケのハリウッド仕事・メモ

例のハリウッドで活躍してる日本人俳優さん、あまり良い役に恵まれず話題作にいっちょ噛みする事でしか存在感を示せないみたいだけど、そんな人を尻目に本日の午後は東京の某所でアメリカの大手配信会社の作品のオーディションに沢山の日本人俳優が参加いた…

サブカル史、を語る時の陥穽・メモ

ロボットアニメ史を「ロボットアニメ」の流れだけで見ているとわからない事が「メカアニメ」とか「アニメ全般」とか「特撮・人形劇含むテレビまんが全般」とか「映画や一般ドラマ含むメディアフィクション全般」とかで見えてくるケースは、まあある。— 葛西…

アニメ絵における「美」の誤解・メモ

「アニメ顔」てやつはこれから先もドンドン白人像から遠ざかる方にしか進んでかないですね。鼻口をどこまでも消していこうとするベクトルじたいは不動のものだから。今世紀はじめ「現実に美しいとされるEライン」をブッチしたときもう後戻りできない分水嶺を…

アニメブーム前史or黎明期・断片

当時のアニメブームは、キャラファンや声優ファンが主流で、女子が引っ張っていた。冗談抜きで「男がアニメなんて…」という雰囲気すらあった。私の同世代の従姉妹(非オタク)もガンダムのTVの画面を写真に撮ったりしていた。ガンプラ・ブームは後から起きた…

ポリコレ有色プリンセスへの異議・メモ

ポリコレプリンセスが嫌われるのは有色人種だからじゃなくてプリンセスじゃないからだと思う。有色人種の子供だってコッテコテのプリンセスに対するニーズを満たして欲しいのにポリコレ的な言い訳パート、例えば見た目じゃないとかを混ぜ込むから、有色人種…

「歌謡」のチカラ・メモ

マクロスがアニメとアイドルを融合させた部分はあるけれど。アニソンの女王・堀江美都子さんが、日本コロムビア社内では「美空ひばりの次に偉い人」と呼ばれるほど、歌は元々強かった。勝新太郎・萬屋錦之介・三船敏郎の会社潰した三人で、勝が早く借金返済…

洋画吹き替えの技術者回顧・メモ

今のテレビマンは理解できないかな。昔、地上波各局がゴールデンタイムに「洋画劇場」を置いていた頃は、吹き替え版こそが番組のオリジナリティだったので、同じ映画でも吹き替えは各局が独自に制作してました。映画担当者同士は仲良しだけど、他局版を使う…

ポスモ・ニューアカのカウンターとしての90年代文化・メモ

90年代の文化は、80年代の「ネガ」として自分たちを位置づけていた(その「ネガ」がようやく日の目を見た)という「露悪」に彩られていたと思います。80年代の軽薄さの裏返しとしての湾岸戦争の「反戦」表明、ニューアカの裏返しとしてのオウムの糾弾ないし…

「特撮」の「隣の青い芝生」

初代ゴジラが時間足りなくてコマ撮りアニメじゃなく着ぐるみ怪獣にしたとかサンダーバードは人形を歩かせたくなくてレール移動の発進シーンを作ったとか似てると思うんすよね。特撮って基本的にあれは駄目これも駄目みたいな状況で作るしかないから優れた特…

なめるなゴジラ

僕はリアルタイムで大体の昭和ゴジラとガメラは観ている。じゃあ怪獣映画が手放しで好きだったのか?ならば、あまりにご都合主義のストーリーや画作りには「子供騙しもたいがいにしろ」でもあった。それで喜ぶ友達もいたが、ウルトラQからセブンを体現した身…

「もののけ姫」の世界観・メモ

もののけ姫本編のアシタカはfalloutの主人公、NVでいう運び屋なんですよね。サンと山犬一族、エボシ御前とタタラ場、ジコ坊と師匠連、あとアサノ公方の利害対立に積極的に巻き込まれた第三者、マレビト、ストレンジャーなんです。 pic.twitter.com/oEGECXPEm…

映像の歴史的遠近法

これが「AI」無しに普通にフィルムを高解像度スキャンし修復した映像です。この時点で既に十分に高画質でしょう。AIでアップコンバートなどせずとも、4Kスキャナーを使って再びフィルムから取り込み直せば4K解像度の映像を得られます。フィルムにはそれだけ…

映画と〈リアル〉の関係

https://twitter.com/pc_unko/status/1224489515940630528 *1 家で古い映画見る時は「(演出等込みで)物語」だけ見てる気がするけど、映画館で古い映画見る時は「一つの世界」というか「エネルギーの塊」みたいなモノをぶつけられてる感じになる。その「塊…

むかしの映像研

#映像研 第4話見た!!すげぇ興奮する!!(>▽<)自分の高校時代とシンクロする。もちろん完成度はダンチだけど、雰囲気は後輩たちが作った作品と似てるな。何故かウチにこんな絵があったw pic.twitter.com/ySIAYS9gq3— とだ勝之10/14矢掛eSPORTS FESTIVAL (…

映画という「娯楽」

映画が「娯楽」であることにどれだけ葛藤し、煩悶してきたのか、というお話。 映画産業として絶頂期の敗戦後、昭和20年代から30年代にかけての時期に、戦前までのそれとはまた違う次元の大衆社会化を迎え、それこそ「視聴覚文化」などのもの言いと共に改めて…

「科学的」な歴史学、とは?・メモ

*1 私見ですが、「学問」にもいくつか種類があって、自然科学のように「正解」がすでに決まっている(存在している)類のものと、数学のように設定された枠の中で辻褄が合うならあらゆる可能性を認めて探っていく類のものと、哲学や文学のように人間の知性で「…

「民芸」・アンノン族・ファンシー絵みやげ

それディスカバー・ジャパン前史方面から調べてみるとおもしろそう。新年度になったら資料あさってみますわ(忘れなければ)。— ESHITA Masayuki (@massa27) 2019年3月8日 「民芸」ってもの言い、当初の柳宗悦界隈からあさっての方向にズレていって、高度成長…

寅さん50周年、のワヤ

山田洋次と松竹の迷走暴走耄碌っぷりは、ついにここまで来た。\最新情報❗/ 新作映画『#男はつらいよ お帰り 寅さん』の主題歌が決定!記念すべき50周年・50作目に華を添えるべく、#サザンオールスターズ の #桑田佳祐 さんが主題歌「男はつらいよ」を…

キレる高齢者と「私をスキーに連れてって」問題

高齢者がキレやすいんじゃなくて、団塊の世代がキレやすいよーな。彼らは若い時は学生運動でキレて、会社に入ったら労働運動でキレて、出世したらパワハラでキレて…。最近、高齢者がキレやすいのは、彼らが定年退職して街に出て可視化されたからかと。 https…