文化

情報環境とリテラシー、そして異文化としての歴史

広い意味でのいわゆる「リテラシー」の時代差、世代差と、情報環境の違いとの関係によって、否応なしに生まれてきていたはずの「読み方/読まれ方」の違いについて。それが概ね自覚的に対象化されにくいままだったらしいこと、なども含めて。 過去というのは…

「学校化」の遅延爆弾

「運動」モードみたいな言葉やもの言いの運用作法を、無自覚無意識に「そういうもの」として実装してしまった人がたって、世代を越えてうっかり存在していて、それは本質的に「学校」的言語空間を制御しておくたてつけが社会の中で煮崩れていったことと関係しと…

ヴィジュアル系とヒップホップの関係・メモ

90年代のヴィジュアル系、90年代の日本語ラップシーン直撃世代の自分にとってもこの方は面白い存在だと思うので注目はしている。ただBADHOPのように本質的な部分でのV系とのリンクではなくて、バブル期以降のポップカルチャー化したV系が産んだ存在かなと思…

萌え絵とその変遷・メモ

萌え絵はもう死語になりつつあるので便宜上仕方なく使うけど、萌え絵が女性蔑視という話がここ2年くらいで急に出てきておかしな主張が力を持ち始めてる様な気がしてならない。似た絵柄を描く人が韓国中国に留まらずアメリカにも沢山いますが、では世界中で…

私が漫画家になりたいと思った理由

私が漫画家になりたいと思った理由は少女漫画が女性の仕事だったから。お茶くみも宴会もなくデビュー当時はすでに男女同一原稿料でした。だから希望を持ちました。女性向けは恋愛ものが多いので恋愛に伴う性表現も仕事です。男性を狙って性表現を規制すれば…

洋画吹き替えの技術者回顧・メモ

今のテレビマンは理解できないかな。昔、地上波各局がゴールデンタイムに「洋画劇場」を置いていた頃は、吹き替え版こそが番組のオリジナリティだったので、同じ映画でも吹き替えは各局が独自に制作してました。映画担当者同士は仲良しだけど、他局版を使う…

少女漫画的顔つき、の変遷

少女漫画は昔から目が大きくヒロインが女子大生になっても目の大きい童顔で(「フランス窓便り」を思い出して)、母親もほとんどしわのない童顔です。ほうれい線のある母親はなかなか出てきません。童顔の少女、女性の原型は少女漫画です。読者は少女で、男…

女性同人誌のむかし・メモ

あのころ、ふんわり初恋な作品描いてた知人が本番系の同人が増えたことで「これからどうなっちゃうんだろう」って言ってたの覚えてる。その心配は作品を描く人と読む人の大幅増加で、結果二次創作世界が大きく拡大して、好きなものを選べるようになったわけ…

上野昂志の「うた」の位相・雑感

*1 肉体の時代―体験的’60年代文化論作者:上野 昂志現代書館Amazon 上野昂志という名前ももう忘れられかかっているのだろう。だが、いわゆる大衆文化についてこれまで人文的な批評をものしていた一群の人たちの中でも、いま改めて読み直してみて、まだ何か引…

「アルバム」の衰退

アルバムという「曲の連なり」を何度も聞き返して隅々まで覚えたり、この曲の次はこれ、ということまで体に染み付いてしまうような聴き方ができるのは、時間がたっぷりあって感性が柔らかだった若い頃でないとできないことだったんだろうな。— Andy@音楽観…

メシマズ家庭の記憶

メシマズの人って、祖母がそうだったけど、手順に従わないで手を抜こうとするなんてのは序の口で、余計なことするからダメ。おでんの具に色がつくぐらい煮込むなんて絶対無理で、小学生だったわしの机をあさって水彩絵の具で色をつけてたからね。開き直って…

「ポプラ」の記憶

ポプラという九州中心のコンビニチェーンでは売ってる弁当のごはんスペースが空で、購入するとレジ後ろの炊飯器からほかほかのご飯を盛ってくれる。+30円で大盛にできる。店にもよるがこんな感じ。 pic.twitter.com/C4ef1Jg1tb— ピンフスキー (@hideyosino)…

あるおもちゃ屋のはなし

(1/2) むかあし、サザンの街にあった伝説のおもちゃ屋の話です。遊びに来てくれた当時のちびっこたち、ありがとうございました。 pic.twitter.com/WioaJTVVfD— りあら@移住8年生! (@Reala_k) 2021年9月17日 近々続きを描きますー!! 沢山の方に読んで頂…

マリトッツォ、または「白いクリーム」関連・雑感

ファストフードで「出して欲しいバーガー」のアンケートを取ると必ずローカロリー野菜バーガーが上位に来るけど現実はメガ盛りの下品バーガーが売れる。客の意見は建前が入るから当てにならないって言うよね。でもマリトッツォって逆にメガ盛りスイーツのオ…

「教養」と「模倣」の間・メモ

1970年代から50年かけて、マンガやアニメ、ゲームの受容層が高齢化した結果、それらのコンテンツが教養化して、マンガも読まないアニメも見ないゲームでも遊ばない人達は教養人の条件を満たさなくなったんですよ。オリンピックの演出が薄っぺらいという発言…

90年代的な文章は甘えである

90年代の本を読むとかったるいなと感じることが多いんだけど、それは文章を読む人がまだまだたくさんいるだろうという甘えなんだろうな。今の時代はそういうのはみんなすぐに読むのやめてしまうから通用しない — (@pha) 2021年7月24日 90年代の本を読むとか…

続・QJと小山田佳吾問題

昨晩鶴見済氏からメッセをいただいた。私の一連のツイートで「完全自殺マニュアル」を90年代の鬼畜系の文脈に入れて書いたことへの抗議(というほどのものではなかったが)のメッセだった。同じ指摘をフォロワーからもいただいていたこともあり、釈明してお…

那須正幹の記憶

www3.nhk.or.jp おれは子ども部屋の2段ベッドの上の段に腰かけていた。友達のお母さんが家に来て、下の階で母親と会話していたが、友達のお母さんはおれの名を呼びながら階段を上がり部屋に入ってくると、2冊の本を差し出した。「これ絶対に面白いから」おれ…

ポスモ・ニューアカのカウンターとしての90年代文化・メモ

90年代の文化は、80年代の「ネガ」として自分たちを位置づけていた(その「ネガ」がようやく日の目を見た)という「露悪」に彩られていたと思います。80年代の軽薄さの裏返しとしての湾岸戦争の「反戦」表明、ニューアカの裏返しとしてのオウムの糾弾ないし…

ウエイン町山白す

*1 悪趣味カルチャーは80年代のオシャレやモテや電通文化に対する怒りだった。カーディガンを肩にかけ、ポロシャツの襟を立ててテニスやスキーしてホイチョイの「ヤレる店」読んでナンパして人を「ちゃん付けで呼ぶ」奴らにゲロや死体で嫌がらせしたかった。…

フリッパーズギターの転変・メモ

90年代のフリッパーズ~小山田/小沢各自のソロ活動においては、音楽作品だけでなく、各メディアでの発言=「言葉」による表現も多々行われた。当時の小山田の態度というのは古い言葉でいうスキゾ・キッズ的なもので、あの酷い発言・表現はその自己演出プロセ…

批評空間の罪業

死屍に鞭打つ気で1990年代雑誌を批判するなら、少年期の旧悪を武勇伝化して喋った《クイックジャパン》も罪深いけど、21世紀のいまその人がいじめ武勇伝カマしてるわけではない。21世紀にセクハラ実行した文藝批評家のホームグラウンドだった《批評空間》の…

「サブカル」の美学?・メモ

サブカルチャーに裏通りの美学なんて最初からなかった思う。少なくとも80年代には既になかったし、その上で85年に同じように、今のサブカルはそうしたものがなくなった、サブカルは死んだ」って別役実が言ってる。つまり「今時の若いもんは」と同じなんです…

90年代サブカルの記憶・メモ

クイックジャパンなぁ自分が大学にた90年台後半の美大にはそりゃQJ大好きマン大勢いたし、そういったサブカル勢がドドドって当時の電通目指して頑張っていたしで、そういう世代がアラフィフになって企画制作現場で主導権を握れるようになった結果が今回の東…

アニメと音声の記憶・メモ

大昔のオタクの中には『カリオストロの城』とか『ビューティフルドリーマー』を全編口で再現できる奴がいたのだが、これはおそらくビデオデッキが普及し始めた頃の記憶がある世代にしかいないと思う。 — 樫原辰郎 (@tatsurokashi) 2021年7月15日 大昔のオタ…

おたくとマウント・メモ

古のオタクはとにかく「基礎教養を大事にする傾向」はどこもあったんじゃけどもそれが行き過ぎてしまうと、共通概念に暗黙の了解と常識化を求めだしてだなマニア化した共通概念の先を求めて先鋭化してしまい、触るものみな傷つけては縮小再生産を繰り返し、…

声優にみる発音の変わり具合・メモ

歳をとった女性声優が若作りして出す声、独特のダミ声のような老化の特徴もあるんだけど、それ以上に言語の変化として音素の世代差が隠しきれていない。若者はマジでガ行が全然鼻に抜けないし、サ行が過剰に無声化して独特のシャリシャリした響きが入る。年…

オーラルヒストリーの傲慢・メモ

だからと言って後世の人間が好き勝手に評していいものでもない、のだが pic.twitter.com/qOlaDrrO9m — 生贄夫人 (@spa_inquisition) 2021年7月10日 オーラル・ヒストリーがその時代の総体を表すわきゃねぇというのは自明だと思ってたからこその、後世の人間…

日本語がうまい外国娘、のこと

昔ロシアにいたとき、日本のドラマを見たり日本人の友達と会話したりするだけで日本語を習得して、めちゃくちゃ日本語が上手に話せるあるアジアの国の女の子がいたんだけど、その子に「日本に行くためにビザを取るから、イセポ、一緒に大使館に行って」って…

サブカルと権威の関係・メモ

90年代サブカルは当時のストリート不良文化やアパレル、スニーカー、玩具文化にも相乗りした特殊な形成過程を持つユースカルチャーだったが不良のコア層が成長・離脱しナード方面へ舵を切りカルチャーコアの部分がアキバブーム等を加え魔改造を繰り返し今…