2019-01-01から1年間の記事一覧

新卒一括採用の功罪

ぼくはもともと新卒一括採用には否定的なんだが、採用やってみてちと認識が変わった。日本の場合、厄介な解雇制限と言う奴があって、必要な時だけ高額なスペシャリストを雇って、不要になったら解雇と言うことができない。なので、中長期前提の仕組みになる…

「鬼滅の刃」と、歯のなき小さき人々・メモ

*1 冬休み満喫中と思しき小さき人々に「その鬼殺隊みたいなアウターどこで買えますか」と聞かれて意味が解らなかったんだけど、そうか…、羽織が珍しいからか。…でもって、和装を見慣れてない子にとっては羽織って「鬼滅で見たかっこいい奴」なのかそれはさて…

筑豊は修羅の地・メモ

前職で博多弁使って人を威圧する人が居たんだけど、ある日北九州出身の人が来たときに急におとなしくなって、それからは北九州出身の人の天下になった。で、北九州の人と雑談してるときに「うちの父も福岡出身で。筑豊のあたりなんですけど」って言った瞬間…

「いま」と「むかし」の距離感・メモ

*1 自分が10代のころ、50代の人から「30年くらい前に~があって」とか言われても無限に昔の感じしかしなかったですが、自分が50代になってみると「30年前(1989年)」はあんまり昔の感じがしない。それは個人レベルの主観にすぎないのか、それともやっぱり色…

シンデレラエキスプレス 1989

*1 こちらのnoteが流れてくるので、懐かしさと苦しさのあまり昔話をはじめるお婆さんになろうと思う。TVCMは何のためにあるのか…広く商品(企業)を知らしめるためと購入させるためが主、なんですね。このCMが流れた頃私の周りの狭義の貧乏美大生たちが一番…

「妖怪」の図像系譜・メモ

受け手の分野というよりいざ研究をきちんとしようとしたときに、「あ、この図鑑にあること整合性とれてない文章なのか……なるほど」っていう段階にまで進めることのできる研究者と、そのへんごちゃまぜな研究者とがいるのでマトモな研究書や論説にそういうの…

ある政治家のはなし

消すかもだが。女子大生愛人問題で話題の先生は農水族の重鎮。うちはあまり接点ないはずだが、とある制度改正でもめる中、ご地元も関わる話だからダメ元で支援をもらうべく当時の課長に飛び込んでもらったことが。先生は「今日は時間取れないが資料入れとい…

親より豊かになれない世代・メモ

まだ大学生の頃、父の源泉徴収票を見たら1000万を超えていた父はごく普通の地方のサラリーマンで課長だったので俺も将来はこれ位は貰えると思ってた。あれから30年、それは絶対無理という事が分かった。これが中産階級の壊滅だ+消費税、年金保険料賞与控除…

街あるきライターの陥穽

ある一角に惹かれ調べたら、バラックは公道上にあった。検索すると「戦後のドサクサ」「不法占拠」の文字踊る。孫引きブログ群も同じ文脈。実際は、困窮した引揚者住宅で訪ねて話を聞くと高齢者の家だった。資金的に転居できずに来ただけの場所だった。調べ…

昔の映画、の距離感・メモ

皮脂とか汗とか爪の垢とか、そういう「生身」に否応なくまつわってくるはずのものや、もちろん汗やワキガや体臭の類なども含めて、「あたりまえ」に「そういうもの」としてそこにあったことが、今だからこそ改めて記憶から新たに甦ってくる不思議。 https://t.…

マチと商売マインド

*1 マチってのは自営の商人や稼ぎの職人たちが中核にいて初めて「共同体」たり得てたところがあったらしくて、な。ビル街に会社が詰め込まれてるような場所はそういう本来のマチのありようとは異質なもの、だったはずで、な。 商店街とモールの違いみたいなも…

オーディオ懐古談・メモ

今日12/6が「オーディオの日」であることに因んで、徒然なるままに「自分語り」など。というか、自分(の亡父)語りなんだけど。— しろぷた (@shiroputa) 2019年12月5日 私の父は、昔、俗に言う「オーディオマニア」だったんですよね。一時期カメラにも凝って…

資料/記録/資源と「現実」

「社会」「歴史」その他いずれさまざまに分節されているわれわれの「現実」は社会的な資料/記録/資源によって編制されている。それらはわれわれの側から働きかけて意味づけることで初めて資料/記録/資源として存在し始める。だから〈それ以外〉の領域も必ず同…

虚構と非虚構のあいだ

*1 昨夜、さる方とお話しする中で、日本人は戦後のある段階から、「非虚構性の強い虚構表象」を放棄し、「これは虚構ですよ」というコンテクストマーカーが明確に付与された虚構表象だけを享受する消費態度向かったのではないか、という仮説を抱き始めている…

かつての左翼・メモ

こういうのは昭和四、五十年代の「まだ社会党共産党に国民の三割ぐらいの支持があり、文化人や大学人にマルクス経済学者や親ソ派や文革派が当たり前にいた」という背景を踏まえないと理解を誤るな。労組がカルト的に頭おかしいんじゃなくて(おかしいけど)そ…

「労組」についての歴史修正

*1 たかが中曽根が死んだくらいでネオリベでも何でもない上に民営化前をさほどに知らないような人らからも、「国鉄のクソ職員へのうらみつらみ」エピソードが多量に噴出してくるの、おサヨク憎しダメ労組憎しというより老人世代と過去をぶっ叩く快楽なんだな…

「おたく」黎明期異聞・メモ

今で言う「おたく」に相当する人種は、種族名としての「おたく」は当初自称していなかった。少なくとも80年代後期くらいまでは、「種族としての当事者」は自称してなかったが、「二人称としてのおたく」は使われ続けていたとは思う。これは静岡及び東海、東…

丸山真男に「感動」する若い衆世代

丸山真男に初めて触れて感動しとる若い衆世代最近ちらほら眼にするが、理論や解釈枠組みの「あ、その通り」と思わせられる度合い「だけ」でうっかり感動する/できるようになる程度にゃすでに「歴史」の範疇に織り込まれてきとるんだなぁ、と 同時代を生きていた…

ネオリベ&ポピュリズムの素地としての「分断」

朝日朝刊の3面にもかかわらず全然話題にならずひっそりと流れていった記事だけど内容はけっこうエグい。有料会員じゃないと読めない仕様になってるんで要約すると(続 https://t.co/5jkpTMpJlB— bibibi (@burubur56030897) 2019年11月14日 朝日朝刊の3面にも…

「経営者感覚」による分断、のワヤ

*1 承)場所は大手メーカー、フレックスタイムを利用して朝6時ぐらいから出勤し日暮れ前に帰る50代以降の事実上必要ない(キーボードを一本指で打つような)社員が大勢いる。しかも定年延長が決まってそいつらさらに居残ることが決まったので嫌になって自分…

パソコン事始めの記憶

生まれてはじめてPCを買い本体とモニタの入った箱が届き、一応中を改め引っ張り出した。説明書も出して読み始めた。春の日差しが傾きそうになる頃モジュラーケーブルを買わなきゃならない事に気がついて急いで家を出た。— ladysmoker (@lady_smoker_) 2019年…

「2ちゃんねる」の記憶

「2ちゃんねる」(いまや「5ちゃんねる」となり、往時の面影すらあやういくらいの衰退ぶりだが)の全盛時というのは、概ね90年代末からゼロ年代にかけてになるのだろうか。としても、すでに20年も前のことだから「ふた昔」になる。 当時、はたちだった者も40…

老害化、自分ごととして

「新人類」の「老害」化、のこと、再び。 自分も40代手前で「あ、こりゃこのままいったらえらいことになる」と痛感して勤めを辞めたが、「上の世代」(いわゆる団塊とその直後くらいが主標的)とつきあいながら事態を好転させてゆく目算がまるで持てなかった分、「…

腐女子の前景化過程と理由・メモ

*1 https://twitter.com/midorimushiharu/status/1190278964394070017 いまや、いろんな業界が腐女子の購買力を無視できない状況だけど、間違っても、「自主規制」とか「検索避け」の卑屈な腐女子じゃなくて、イベントやネットでうるさい位に騒ぎ、その熱量…

資料拡大の現在

「歴史」も「社会」も、いずれ現実と称される水準の最大公約数な〈リアル〉を形成しとる共有素材は限られとるわけで、常にその向こう側に未だ素材/資料化されていない領分があるということをさて、どのように「わかる」に織り込んでゆけるのか。 それらを素材/…

「疑う」ための理由づけ

・「疑う」ことを面倒くさがって、効率の良い勉強には不必要だと思っている。・「疑う」ことをすると、教員からも同級生からも「出る杭」認定されてしまうので避けてきている。・「疑う」ことの必要性、重要性を感じたことも聞いたこともない。— 大野智久 (@…

オスガキと少女マンガ

*1 たとえば、かつての少女マンガの絵柄、それこそ揶揄対象にもなっていたラブコメ乙女ちっくw系のそれなんざ、思えば不愉快っちゃ不愉快ではあったはず、なんだわなぁ、一般的なオスガキ視線&感覚的に言や。 昨今は「ゾーニング」とか何とかもったいつけた…

フェミと呪術の関係・メモ

*1 https://twitter.com/rosysea22/status/1186851069495611392 私も呪術的な感覚による防衛反応だと思うもの。 彼女らが嫌いなオタクの性欲とは「(萌え絵を見る)目線」に呪術性を感じて発動していると思う。「負の性欲」は動機に関する説明であって「なぜ『…

ロリコンと萌え――吾妻ひでおの訃報に寄せて

70年代末から80年代あたりに「ロリコン」がインテリ知識人文化人っぽいシルシ、として「消費」wされるようになったのって、つまり「めんどくさい (セクシュアリティなどひっくるめた内面が) 人」のシルシとして使い回されていたフシ、あったよね。 吾妻ひで…

日常の制御のされ方・雑感

百鬼夜行的な想像力、ってのは明らかに「マチ≒市場」的な環境前提に宿り得るものとも思うんだが、それは日常に対する「制御」のありようが「市場」以前/以降と別のものになってゆく、その接点or過渡期の葛藤の表現だったりしたのかも知れず。 そして、いわゆ…