まだ大学生の頃、父の源泉徴収票を見たら1000万を超えていた
— Scott🐾 (@scotnider) 2019年12月14日
父はごく普通の地方のサラリーマンで課長だったので俺も将来はこれ位は貰えると思ってた。あれから30年、それは絶対無理という事が分かった。これが中産階級の壊滅だ
+消費税、年金保険料賞与控除で可処分所得は減る一方だ@AbeShinzo
大学を卒業後サラリーマンになった。初任給は19万だった、一年目からポーナスが出て冬は50万貰ってお局に皮肉を言われた。賞与の手取は45万だった。結構もらえるもんだなと思ったが源泉徴収票を見ると300万代で、父に追いつくのは時間がかかるだろうと思った。2000年になって年収は600万を超えた。
ここから年収がグッと上がっていくんだろうと思っていたらITバブルがはじけて年収が下がり始めた。そしてリーマンショックで会社はリストラやら各種手当を削り始めた。今まで早く帰る奴は悪党扱いされてたのに、急に残業するなと言われた。毎月40時間は残業していたのでその分で年収を勘違いしてた。
残業がなくなると年収はみるみる落ちた。父の半額だった。俺は愕然とした。年収って下がるなんて思わなかったし、いい歳をして父の半額しか稼げないのかと自分を憂いた。同時に父の偉大さを痛感した。普通のサラリーマンだった父と自分の差は何だろうと自問した、そして時代を恨むようになった。
父の時代、郵貯の年率は8%だった。10年で貯金が倍になったらしい。家のローンは月5千円だったと聞いた毎年給与が安定して1万以上上がるので最初は大変でも途中から楽々と支払ってたらしい。俺は家のローンが変わらないのに収入が減るので借金の負担が年々上がっていくのを感じた。
結婚して家も買い子供も2人生まれた。幸せだったけど俺も嫁さんもだんだん使える金が少なくなっていくのを感じた。外食は親と一緒じゃないと行けなくなった。そのうち会社が合併して東京に転勤になった。東京は何でも有料の街でさらに金が足りなくなった。だんだん食生活も貧しくなっていくのを感じた。
嫁さんは身入りの良い介護の仕事をするようになった。俺は満員電車を避けて朝早く家を出るようにした。嫁さんは交通費を浮かせる為自転車通勤した。2人ともグッタリして帰宅するようになった。だんだんと何のために生きてるのか?を考えるようになった。何だか働く為に生きてる気がしてならなかった。
気づけば50歳を超えていた。年収は父の半額のままだ。地元の家には住めていないのにローンだけ払う日々だ。何の為に働いてローンを払っているのか?分からなくなってきた。そしたら会社は早期退職制度を打ち出してきた。会社って結局誰の為にあるのか?信じられる価値観が無くなってしまった。
頑張って働いても年々生活は苦しくなる一方だ。収入以上に支出が強制的に増やされている。俺はだんだんバカらしくなってきた。この仕組みを考えて実行してる奴は誰なんだ?と思うようになった。これがラットレースかと気付いた時にはもう抜けられない状態だった。家族もそれから抜けられない。
収入が少なくても幸せになる事は出来ないのか?と考えるようになった。沢山稼いで沢山消費するのは苦しいだけだ。幸せになる方法は他にもあるはずだ。何もかも金で叶えるのが社会の仕組みにされているのが社会の構成員たる中産階級を不幸にしている原因だと思うようになった。
そして、中産階級を不幸にするシステムを運営してる奴らは誰なのかと思うようになった。もうたくさんだ、俺はこのシステムから降りる。家族の力を結集して低収入低支出の生活に移行する。馬鹿らしいので貯金は下ろしてタンス預金にした。俺の金で勝手に儲ける奴らへのせめてもの抵抗だ。
中産階級を破壊したらどうなるか。米国を見るまでもない、この国で今現実に起こっている事を見ればすぐ分かる。もうすぐ社会の仕組みが変わる、今は潮目が変わる時だ。実体経済がいかに食い物にされても俺は家族を守る。ルールチェンジも資本錬金術も勝手にやってくれ。
法律は弱者を守らない、法律は法律を知って使う者を守るのだ。国のトップが法律を破り続けるなら、俺は法律を駆使して国から搾取する方向を選ぶ事にする。それを国が批判する資格は無い。持てるカードを全て使って合法的に国から搾取する側に回る。
金は食えない。いくら紙幣を貯めても腹は満たない。金は物やサービスと交換する瞬間だけ価値を発揮するのだ。物やサービスを入手するのに必ず金と結びつけている仕組みが金の価値を支えているのだ。金は所詮道具に過ぎない、俺はそういう生き方に切り替えていく。
金を払って物やサービスを手に入れる、これが実体経済、経済の第一階層だ。第二階層に割賦販売と銀行機能がある、そして第三階層に金で金を生み出す不労所得者階層がある。だが、その上にまだ第四階層があり、ルールチェンジで儲ける奴らがいるのだ。しかも上位階層のツケを第一階層に回すのだ。
リーマンショックの時公的資金注入されたウォール街金融機関CXOの退職金を調べれば分かる。奴らは債権者を騙して儲けバブルが弾けるとそのツケを一般債権者に回して自らは超高額の退職金をせしめて退職している。世界は騙した者勝ちグローバリズムを利用してついて来れない奴から搾取し放題になってる。
資本で世界を支配している層が金を転がして大儲けするのは結構だが、逆張りで儲ける為に実体経済を質草に入れるのは大概にしてもらいたい。耳障りの良いルールチェンジも同様だ。プラスチックストローとかレジ袋とか片腹痛い。中産階級を潰してしまえば社会は成立しなくなる。分かっているだろうに?
25年前のボーナス支給額は50万で手取り45万でほぼ所得税のみ控除。手取り率は90%。いまのボーナスの手取り率は80%で主に年金保険料が手取り減の原因です。年金機構がテラ銭を溶かし続けて咎められないのに、一方で年金保険料は事実上上げ放題。こうして中産階級の可処分所得は下がる一方です。
高度経済成長とは何だったのか、少なくとも「豊か」になったことは国民的合意としてあるのだとしても、ならばその「豊かさ」がどのように達成され、どのような理由や背景、事情があったのことだったのか、などは当時も、そしてその後も含めて未だに、国民的合意の水準は形成されていないし、言語化もされていない。
〈いま・ここ〉からの疎外は、そのような〈いま・ここ〉に至る過程についての「民俗」レベル含めた国民的合意のありかたがあいまいで漠然としたままであり続けていることに規定されているのだと、いまさらながらに改めて感じる。感じ続けている。ほんとに未だに、なお。