大学

「大学」のあやしい人・メモ

昨今の「大学」という場に、年齢不詳、学生なのか何なのかすらあやしい、でも何となくそこらにいて妙な存在感はあるから、みんな「ああ、あの人」程度の認知はしている、といったような人物は果して存在しているのだらうか。 教室や校舎の中はうっかり立ち入れ…

言葉は通じるのに話は通じない

会話してもムダ、話が通じない、考え方や感じ方がまるで違って、まさに「言葉は通じるのに話が通じない」局面というのがどうやらそこここで日常化しているらしい、本邦いまどきの世間のありかた、その根の深いところでの背景や理由の一端としての「おキモチ原…

単に二枚舌で恥知らず、なだけの「こんな人たち」

ここにきてようやく、と言っていいのだろう、本邦のフェミニズム界隈の近年、あまりにも常軌を逸したていたらくに対して、素朴な反感や違和感がまとまった形で表明され得るようになってきたようで、ひとまずそれは喜ばしい。 言わずもがな、のことだが、それ…

美術・芸術・文学、への疎外感について

*1 「美術」や「芸術」といった方面についての勉強が、いつもどこかよそごとになっていた。させられていた、と言った方が、正確かもしれない。 逃げも隠れもしない、天下御免の純粋培養私大文系3教科育ちのこと、本来ならそういう「美術」「芸術」方面にもそれな…

不在幽霊留学生、の懸念

在籍しとることにはなっとるみたいだが、本邦には来とらん幽霊留学生ばかり、未だ懲りずに山ほど増やして、ほんまにどないするん? 来年度からクォーター制導入して、さらに留学生増やして、こちらから留学する若い衆も増やして、とまあ、なぜか夢ふくらみま…

本邦ポスモの呪い、の現在・雑感

本邦80年代あたりに猖獗をきわめた「ポストモダン」のありようについて、年来の大ネタのひとつではあるので、この個人的チラ裏(死語だな)に等しい場でも、まあ、折りに触れて俎板の端っこくらいにちょいちょいあげて素材の下ごしらえくらいのことはしてきて…

論文ばかり読んでいるとバカになる

論文ばかり読んでいるとバカになるぞ――なんかそう言ったことがある。いつ、誰に対してだかは忘れた。けれども、そう言った時のその相手の顔つきに、明らかに軽蔑と落胆と、ああ、こいつは相手にしない方がいい物件だったよな、といういまさらながらの気づき…

雑書の行く末、のこと

大学に拉致されたまますでにほぼ3年、いずれやくたいもない雑書の山なれど、裁判の決着がどのようになるにせよ、来年3月には泣いても笑っても定年の身の上、研究室と学科実習室にあるそれら雑書古書からVHSビデオやらその他LD、DVなどのレガシーメディア再…

「教える」ルーティンの縛り・雑感

3年前、予期せぬ形で勤めていた大学から放逐されることになって、それまでそれなりに日々のルーティンになっていた講義や演習など、大学というたてつけの中であたりまえにあった「教える」という営みから切断されて、ものを考える習い性まで微妙に違うものに…

人文系煮崩れの責任世代

自分などと同世代同年代で素直に大学教員になれた人がたがここにきて軒並み定年前後になっとるということは、ここ10年~20年の大学教育や学界の中堅~幹部級だったわけで、一気に可視化されてきた本邦人文系の煮崩れのその過程に最も責任あった層だと言われ…

テツガクシャ構文解析されてまう

とりあえずの締めとして、フェミトーの「植村評」をしておきますと。植村先生のツイートって基本的に、物凄くワンパターンなんですよ。まず前半で、個人的意見なのか美術界における正論/一般論なのか分からないことを言い、聞いている人間を軽くイラッとさ…

本邦人文系煮崩れの背景

いわゆる人文社会系、まあ、人文系とくくっておいていいのだろうが、いずれ本邦日本語を母語とする環境でそれなりの歴史的経緯と共に「そういうもの」として育まれてきた学術研究およびそれに付随するある〈知〉の拡がりが、ここにきてつるべ落としに本邦同…

留学生の不適切入試の疑いで混乱する札幌国際大学

ルポ 大学崩壊 (ちくま新書)作者:田中圭太郎筑摩書房Amazon■ 不適切入試を学長が告発、理事長は反論 「運営法人側が助成金を得る狙いで不適切な入試を行った」 札幌国際大学の当時学長だった城後豊氏は、二〇二〇年三月三一日に札幌市内、北海道庁の記者クラ…

「教育」という冠のワヤ

ほんまに「教育」と名のつく、あるいは冠かぶった領域については、「立ち入り禁止」ないしは少なくとも「自己責任で」と明記すべきとおも、ここ四半世紀くらいの経緯については。 いわゆる人文系の「教養」が、世間一般の「本読み」「読書人」の下支えがまだあっ…

拝啓、上野千鶴子さま

上野千鶴子さんについて思う事いろいろ改訂版。若かりし頃、学生運動のただ中でバリケードの中に立て籠もりつつ、ひたすら同志のためにおにぎりを作り続ける日々。なお、ご本人はかなり自信があるようで「おむすびキャリア50年」と半ば自嘲気味に語られて…

論文や専門書のいまどき、との対し方

いわゆる研究論文や専門書の類、参考文献や註から眼を通すんだが、昨今それであらかじめ「ああ、こういう範囲のこういう目配りしかしない/できない人なんだな」という、概ね良くない意味での見切り方を容易にさせられてしまうことがほぼほぼ普通になってし…

見えづらい貧困、エリジウムネイティヴ的な・メモ

個人的に遺児支援のあしなが育英会とひとり親家庭向け食糧支援のグッドネーバーズ・ジャパンと難民支援のUNHCRにささやかながら寄付をしているのだけれども、どれも都心部で暮らす人たちからすると見えづらい存在なので自分ごととして捉えにくく、資金が集ま…

大学のセクハラのいまどき・メモ

ゼミ配属で女性優遇する際の教授の弁明って,かつて女性限定公募推進の某男性シニア教授が「合法的に若いねーちゃん雇って逃げ切れるからいい時代になったわ.HAHAHA(要約」って笑っていたのを聞いていただけに,根っこの思想は近いんだろうな,と思ってい…

近現代史アカデミズムのワヤ・メモ

近現代史のアカデミックは本当にヤバいよ。自分がテーマにしてる日中戦争なんか公平な視点の論文は通らない。実際に自分が査読で受けた指摘で「日本の善政を喧伝する気か?」ってのがあった。いや、そうではなくて…の完全論破したけど、過去3本の論文はすべ…

いちばん勉強しなかった世代・雑感

被害というか、団塊世代がさんざん暴れた後に大人になったわれわれにとってはいろんな意味で不毛な時代であったという気もするんだよな。— ジャッパの星 (@loira294) 2022年9月15日 被害というか、団塊世代がさんざん暴れた後に大人になったわれわれにとって…

実家が太い陰キャの青春ごっこ問題・メモ

学生運動、今だと「実家が太い陰キャの青春ごっこ」で説明できてしまうので現代の言葉の切れ味は凄い。— 肛門亭そよ風 (@TanTaiP) 2022年9月10日 https://twitter.com/kitatoshio1982/status/1568919776231321602 昔の学生運動を「実家が太い陰キャの青春ご…

統一協会・原理研の思ひ出・メモ

1980年代に大学生だったが、原理研こと統一教会は、東大や慶應とかに蔓延ってて、学生たちを巧妙に誘い込む手口が恐れられていた。洗脳され信者になると、アパートに集団で住み、朝から晩まで働き、働いて得た金は巻き上げられる。心配した家族が取り戻そう…

夢見る「家庭」の光と影

今年で30になります。僕、恥ずかしい話なんですがこれまで一度もデートに行ったことないんですよ。もちろん彼女がいたこともありませんよ。最近ニュースで話題でしょう。なんでなんでしょう?僕が悪いんですか?それとも社会が悪いんですか?僕の人生を振り…

情報環境とリテラシー、そして異文化としての歴史

広い意味でのいわゆる「リテラシー」の時代差、世代差と、情報環境の違いとの関係によって、否応なしに生まれてきていたはずの「読み方/読まれ方」の違いについて。それが概ね自覚的に対象化されにくいままだったらしいこと、なども含めて。 過去というのは…

「大学」という場への不信感の増幅

いまさら改めて言うまでもなく、そして殊にウクライナの一件が勃発してこのかた、本邦国内的な情勢の変化の一環としても、人文(社会)系の「学問」に対する不信感、違和感が世間一般の間にも強く抱かれるようになっていて、それはひいてはそれら「学問」の宿る…

あたしのビートルズ

6年4組のみんな、卒業おめでとう。最後に先生から話をします。イオンとドンキしかない国道沿いのこの街を捨てて東京に出て、早稲田大学教育学部からメーカーに入って、僻地工場勤務で鬱病になって、かつて唾を吐きかけたこの街に逃げるように戻ってきた先生…

学問をめぐる情報環境の変貌

本邦「人文系」是非論、言われても致し方ないと思う昨今のワヤ露呈具合ではあるし、おっちゃん基本的に同様の指摘を30年以上前からずっと、半径民俗学界隈足場で言うてきとるからいまさら何も驚かんが、ただ、だからこそ問題の切り分けは必要やとおも。 ただな…

センス・オブ・ワンダーの内実

「化学と生物」という科学雑誌で、年配の方(今なら90歳以上の世代)が書いていた文章のいくつかが印象に残っている。学校で教えられた原理・法則の美しさに衝撃を受けた、という話。乱雑に見える自然界を貫くシンプルな法則の存在に、その美しさに驚いた…

ささやかな社会貢献

自分は自分を「学者」とも「研究者」とも思うとらんし、そう呼ばれるのも正直居心地悪いし、何にせよ外道で規格外の物件という自覚だけはまともに持っときたいと思うとるが、それ前提でなお、ものを考えること、考えてそれをできる範囲で世に還元することは自分…

大学現場の教育力・メモ

https://twitter.com/_0ranssi_/status/1446712425227513862 「問題学生を搦め手の指導で卒業させてた高田純次系教員が退官して真面目な教官ばかりになり、問題学生が適切な指導されずにいる」という話に「義務教育じゃないんだから卒業させなくていい」「正…