港区女子、とは・メモ


 料理研究家YouTuberリュウジさんのBBQに知らぬ女性が来て、おごりじゃないことをブチきれたという話。


 リュウジさんのBBQに来たやつは典型的港区女子や。


 彼女らの生態を解説するわ。


 「港区女子」の名の由来は、日本一所得が多い東京都港区や。彼女らが生息する街の名前や。


 平均年収が1500万以上ある日本一金持ちの地域。年収1000万じゃマジで貧乏人扱いやで。六本木とか麻布とかいう地名を聞くよな。タワマンもたくさんあるし、田舎でいうカローラの感覚でBMWが走ってる。週末、六本木交差点の前で2-3分ボケっと立ってれば何台かフェラーリが通ってくで。


 港区では夜な夜ないろんなパーティが行われてる。まあ要は飲み会やけど、彼らはパーティっていうんや。通称タワマンパーティや。


 彼らの高級マンションとか会員制のバーに集まって行われる事が多い。金がある人らが多いから30代40代の経営者らが集まる会も多いで。


 東大慶應などを卒業し、若く20代にして年収1000万2000万もらえるイケてる若い外銀勤務や金持ちの男子らが多くいて、タワマンの自分の広い部屋やパーティスペースでパーティを開いてる。東京タワーが見える高層階の部屋でな。


 お前らが想像するような、缶ビールで乾杯してポテチ広げてるような飲み会やないで。


 スパークリングで乾杯は絶対やし、スパークリング用のシャンパングラスも何故かその家にたくさんあるんや。


 大体はモエシャンかヴーヴ・クリコ。港区にはモエシャンの自販機もあるで。1本6000円くらいやな、モエシャンは。


 男たちは手分けして、クラブとかどっかのイベントとかで知り合った女子を呼んでくるんだけど、その女子にまた別の女子を呼んでもらうんや。芋づる式ってやつやな。そうやって、友達が友達を呼んで、いつものメンバー+新しい参加者でパーティを毎週のように回していくんや。


 当然目的はヤる相手を探すってことなんやが、そこから真面目に付き合うやつもおるし、多種多様や。女子は「なんか凄い人たちに会えた!」って感じで大人の社交場に入ったような高揚感がある感覚でやってくるんやで。


 男子らは、たいした縁もゆかりもない女子を相手にするわけやが、自分が本当に持つコミュニティ(大学とか部活とか職場)とは違う場所だから、後腐れなく楽しめるわけや。なんか慶應とか早稲田において、私立女子大の学生をインカレサークルに呼ぶのと少し似てるな。


 じゃあタワマンパーティに参加する女子らは何者かというと、元はといえば埼玉のさえないサラリーマン家庭で生まれ育ち、大学もCランDランあたりの、全然そういうハイスペ男子らに関わりがなかったような女子たちや。


 社会人だとしても大した会社でも働いてなくて、女子だけ制服があるような昭和臭い企業で事務として働いてたり、新興企業の派遣社員とかで働いてたりもするんや。


 彼女らは大したスペックはないがプライドが高く、同級生と仲良くすることもできず、かといって頭もそんなに良くないので、何か女の武器を使って生きていこうと考えてる。仕事で稼ごうとか考えてない。見た目とか磨いたりしてなんとかしようと思ってる。


 しかし金持ちとくっつきたいわけやが、なかなかそういうチャンスもなくくすぶってる。


 ある日友達に誘われて、タワマンで面白いパーティがあるから来なよと言われて参加する。そこにはGoldman SachsとかJP Morgan、McKinseyとか、聞いたこともないようなエリート会社の人たちがいて、彼らは実家も金持ちで、シャンパンで乾杯して楽しくパーティしてるわけや。


 まあそれがYouTuberとか経営者の場合もあるわな。男子らは妙に料理を作るのもうまかったりして、めちゃ美味しいスペアリブとかも出してくる。来てる服もおしゃれだし、トークも面白い。いい会やな。


 すると、自分が普段関わっている同級生男子とか、同じ会社の男性がすごく色褪せて見えてくる。


 そりゃ普段は、洋服の青山で買ったブカブカのスーツを着て、ちょいちょいセクハラ発言してくるオッサンが何人もいる、地味な古びた事務所の昭和な企業で、朝から夕方まで過ごしてるんやからな。しかも仕事パソコンは今でもCeleron 4GBや。


 で、一度呼ばれると、その女子は性の対象として見られるか、そうでなければ他の女子を呼んでくるハブとして使われる存在か男子らに自然と分けられていく。


 前者になれば男子が個人的にLINEを聞き出して群がってくるし、後者になれば「今度友達呼んできてー」となるわけや。いずれにせよ何度も使われていくんや。


 そうやって「自分はあんな色褪せたコミュニティじゃなくて、こっちの側の人間なんだな」って勘違いしていく。


 そうやって港区に穴兄弟を増やしていくわけやな。同じパーティに兄弟が複数人いるなんてザラな話や。


 港区タワマンパーティでは参加費用を徴収される場合もあるが、多くはタダや。


 20代が主催するパーティならお金を多少は徴収される場合もあるが、30代以上が開催するならば当然タダや。シャンパンガブガブ飲んでな。主催する側も金はあるしな。だから、何度も参加する女子からしたら「え、今日お金取るの?」って感覚になっていく。


 中にはお金を徴収しようとすると「財布忘れちゃってー」とか言う意味不明な女子もおるで。カバンから財布見えてるけどな。お前どうやってここへ来たん?ってなるのは昔の話、今はスマホSuica使って電車乗れるからその言い訳も通用する便利な時代やね。


 30代40代のオッサンが開催するタワマンパーティになると、参加費を払わなくていいどころか、金をもらえるギャラ飲みってやつもあるんや。金持ちの経営者たちが可愛い女子と楽しく飲むために、参加者女子に金を払って一緒にパーティする。仲介業者みたいな男を経由して金を払ってたり直接払ったりもあるで。


 一つの港区のビジネスやな。ギャラ飲み女子を集めるアプリとかもあるで。本質的には派遣型キャバクラみたいなもんやね。


 それで安い賃金の昼職で足りないお金を工面して稼いでる港区女子もおるし、本業にしてる女子すらおるで。


 去年はギャラ飲みで4000万稼いでるのが税務調査でバレた女性が1100万の追徴課税を受けたっていう事件もあったで。巨大マーケットやな。


 そうそう、港区女子はそもそも、大半は港区に住んでない。東京ですらない場合もあるで。埼玉とか浦和とか茨城から、夜な夜な電車でやってくるんや。どこかで買った、雑誌「東京カレンダー」の表紙っぽいノースリーブ黒ニットを着てな。


 オッサンたちが開催するパーティでは、終電近くや終電後まで飲んでると、タクシー代をもらえたりする。通称「タク代」や。港区女子は、おじさんらに終電がすぎるまで飲んでから「埼玉に住んでて...」とか言って1万2万のタクシー代をもらうんや。金持ちなおじさんたちだから気前よく払ってくれる。


 それに乗って帰宅するかといえばそうではない。


 まず18時くらいに埼玉で電車に乗って東京へ向かう。


 19時〜23時で20代男子が主催するタワマンパーティに参加し、イケメンやハイスペの本命を探すべく活動するんや。そこではタク代は貰えず、千円二千円の参加費を取られることもある。


 続いて23時ごろから、港区のおじさんらがやってるパーティに顔を出す。そこで1時くらいまで飲む。


 おっさんらに話を合わせるのは苦痛だが、稀に大物な経営者とか有名人、ガチ金持ちゆえの普通じゃ体験できないいろんな機会が得られるし、場合によってはそこでパパ活の相手をみつけたりもできるで。


 だが、売春をしない女子にとって大事なのはタクシー代や。そこで終電後に「さいたまに住んでるんです」と言って1−2万のタクシー代を現金でもらう。おじさんたちはお持ち帰りしようと股間を膨らまして頑張るが、そこは華麗に流して笑顔で去る。


 港区女子は麻布や六本木で1人タクシーに乗り、ワンメーター1km 500円ほど走って、車を降りる。


 港区女子をやっていれば、若いイケメンや、イケイケIT経営者らの知り合いがたくさん増えるから、そこに片っ端に電話をかけて「今からちょっと飲めない?」などと言う。そうすると1人や2人は「おう、家にいるからこいよー」となるわけや。


 それでイケメンセフレとお泊りを楽しみつつ、手元にはタク代1-2万円が残る。


 2時間おじさんたちと話して2万円なら、時給1万円やな。


 イケメンは1円も払ってないから、一次会の20代タワマンパーティ主催者らと、タク代おじさんだけが損してるわけやな。


 こういう生態を繰り返してるうちに、本来は埼玉のさえない家庭出身でCランDラン大学卒の、今はしょぼい事務をしてるはずの自分が、ハイソサエティの一員になったような感覚になる。


 周りは東大慶應卒、経営者が当たり前になり、「飯と酒はタダで得られるもの」という感覚になる。場合によっては男と飯を食うのは金をもらえる行為とすら思うわけやな。これで港区女子の完成や。


 ここまで来たらモエシャンとヴーヴ・クリコ、KRUGを目をつぶって飲んでも見分けられるレベルになるで。


 そういう生態で暮らしてきて完成された港区女子を、料理研究家YouTubeリュウジさんのBBQに来た人がたまたま呼んでしまったわけやな。その港区女子は、タダで食えるのがあたりまえ、もしかするとオッサンと飲み食いするんだから金をもらえるのが普通、とすら思ってたのかもしれんな。


 YouTuberリュウジさんは37歳やし、港区女子の中ではオッサン枠の1人やろうし、有名人やから金を持ってるタク代おじさんとして認識されてしまったんやないかな。


 ちなみに港区女子も天敵がおって、同じタワマンパーティ会場で、東大早慶あたりのバリキャリ女子と出くわすことをすごく嫌がるんや。


 だって、おじさんたちは自分の見た目だけを見てくれるけど、ハイスペ女子たちは、自分がよく知らん女子大通ってたり、名もなき会社のさえない事務してることを見抜いてくるし、港区女子として女売って稼いでる売女だと一発で見抜いて値踏みしてくるからな。だから早慶卒女子と出くわすと港区女子は妙に歯切れが悪くなるんや。見てておもろいで。