リーマン今昔

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 もうオレも普通なら定年間近の歳になった。


 ヲレが子供だった50年前、会社員の定年前のイメージは、デーンと個室に座っていて、部下が持ってきた書類の山に、判子を押すだけで高い給料がもらえるイメージだった。→


 →その後、そんなの重役だけだと知るわけだが、40年前の20代の頃は、「窓際族」という、定年前のオヤジは会社に来てもすることがなく、1日中、窓際のデスクでタバコ吸って、コーヒー飲んで新聞読んでるだけで給料がもらえたイメージがある。→


 →そしてヲレは鍼灸師で病院に就職するので、普通のデスクワークのサラリーマン生活は知らないが、30年前、'90年代のバブル崩壊で、リストラの嵐が吹き上がった。
それまで窓際族などのんきな定年前のオヤジは、研修などと称した一日中穴掘りさせられたり、何もない部屋に一日中閉じ込められたりして自ら辞めるように誘導されたようだ。


 このあたりは伝聞なので本当にそんなことがあったのかは知らないが、漫画島耕作なんかにも載ってると思う。少なくとも、ヲレが子供ころ抱いていた、「何もしないでも給料がもらえる定年前」の夢は崩壊した。→


 そして暗黒の20年に突入するわけだが、社員削減の中、若者は就職できず、かろうじて生き残ったオヤジもIT化に着いていけず。花形だった銀行も合併の嵐。花形だったスチュワーデスもリストラの嵐。なんかもう、先行きがまったく見えなくなった。→


 →ヲレと同世代のオヤジたちは、若者が正社員になかなか就けず、派遣切りなどひどい目にあってるなか、まだ正社員で定年を迎えられるのは幸せな方だろう。
たとえそれが、子供ときに抱いていたイメージと違ってても…( ・∇・)


 一番うまいこと逃げたのは、今の70代で、戦争も経験せず、高度成長期で給料も増え、バブル期に丸儲けし、バブル崩壊を逃げきり、高い退職金をもらった世代。


 きっとひどい目に遇うだろう( ・∇・)

 私が子供だった60年前はクレイジーキャッツ植木等が「サラリーマンは気楽な家業と来たもんだ〜♬」と歌ってた時代。地を這うように泥に塗れたり日永一日機械油に塗れたりしなくてもいい、スーツを着て会社に通う、というのがみんなの憧れだった時代。そのためには学歴をというので皆大学を目指した。



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 我が家は新聞販売店をやっていたので奨学生制度を使って新聞配達しながら大学に通ってるお兄ちゃんがたくさんいた。カムイ伝やガロを知ったのもその人たちの読んでる本を見せてもらったから。のしあがろう、成り上がろうという熱気のあった時代。まだ国際為替は固定制で1ドル360円から動かなかった。


 さらにその10年後になると中東のオイルショックを受けて不景気が襲ってきていた。世相は暗い歌が流行り公害や東西冷戦が影を落として私たちは21世紀迎えられないんじゃないかと思っていた。大学卒業時は「就職土砂降り」と言われてたなあ。氷河期よりはマシだけど四大での女子の就職先はほぼ皆無。


 さらにその10年後になるとバブル期からの長く苦しい低迷の時代への突入。あとはまあ言うまでもないけれど。思うに日本は戦後あまりに運が良くて深く考える暇も無くなんとなく復興。その場凌ぎでがんばればなんとかなるが染み付いているんだろうな。今こそ深い思索の時だろうにねえ。


 何も考えずに刻苦勉励してれば誰かが面倒見てくれると言うのはもはや時代遅れ。どうせ短い一生の上にこの混乱の世の中、若い人には自分をどう花開かせるかだけ見据えて世界を視野に生きていって欲しいなと思う。あと政府には落ちこぼれなく皆が食える社会を目指してねと。


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