SNSのキュレーションの罪・メモ

 メディアは「自分達が選ばなかった、該当分野の別の専門家の意見(野生のプロによる記事の検証)」に晒されることを恐れるべきではなかったと思うんだけど、実際にはそれらに耐えられない(記者/編集部のキュレーションが甘い)から、野生のプロが混じるSNSに近づけないと思う


 また、これまでメディアは「異論がある」ものについて、「識者」を編集部方針(予め決められた記事の結論)に合わせて選ぶことを続けてきた結果、「対立する意見が2つあるが、その割合は9:1で、記事では1のほうに肩入れして作る」とかやってきた。


 でも、SNSでは、「9の側の意見」を、これまた野生のプロが論じてしまい、「1に基づく記事」が検証されてしまう。
そこで、SNSの運営者を抱き込んで、如何にも「1が世論の多数派である」かのように演出し、SNS世論を制御しようとしてきた。


 それの源流がどこにあったのかを、世界規模で論じるには僕には知識がなさ過ぎるんだけど、日本国内の規模まで落として論じるんだとするなら、特異点はやっぱ「毎日変態新聞事件と2ch」じゃないかなあ、とは思う。


毎日変態新聞事件(waiwai事件)
ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AF%8E…
については別項が詳しいので割愛するとして、このとき毎日新聞については、あちこちのブログやら2chやらで盛んにdisられていた。

毎日デイリーニューズWaiWai問題 - Wikipedia
ja.wikipedia.org
7:45am · 22 Nov 2022 · Tween

 で、当時の毎日新聞側は、そうしたネット上の方々からの批判について、

 「自分達は攻撃を受けている」
 「自分達を攻撃するように命じている司令塔がいるはずだ」
 「これらの批判攻撃は、そうした司令塔が命じた組織的なものであるはずだ」
 「黒幕を探せ」

みたいなリアクションだった気がする。


 実際のとこ、「煽動する黒幕」はいたのかというと、いなかったと思うよ。
 というか、「同じ目的/目標」「同じスローガン」を緩やかに共有するが、特定の司令塔や束縛を受ける秩序(命令系統)が存在しない緩やかな運動、みたいなのに近かったと思う。「細胞組織」みたいな感じのアレ。


 今もそうだけど、お題が揃ってきて材料が集まってくると、「disり大喜利」みたいなのが自然発生することってあるじゃない。いつぞやの、ISILを茶化しまくってたのとかもその流れだとは思うんだが。


 それと同じで、明確な「司令塔」というのはなかった。ないが故に、「飽きるまで玩具にし続けた」。


 で、毎日変態新聞事件のあれは、今思えば「ネットイナゴ炎上案件」だったと思う。
 ネットイナゴに明確な黒幕なんかいないけど、防衛側が躍起になって燃料ぶっ込めばぶっ込むほど、炎上が収まらないアレ。


 で、当時は散々黒幕捜しみたいなのがされたらしいんだけど(世論を煽っている奴がどこかにいるはずだ、探せ!、みたいなの)結局出てこんかった、と。


 その後くらいからか、「ネットのどこかから自然発生した世論です」みたいなのを、【火熾しする実験】が行われていたのではないだろうか(陰毛論


 「ネットで若者達が自然発生的に声を上げました」とメディア各社が持ち上げまくったSEALDsは、2015-2016年頃だったけど、まあ背後は真っ赤だったなあ。


 「今、Twitterで話題になっています!」
という見出しを付けるために、TwitterJPに「キュレーション」の片棒担がせてきたのがここ数年だけど、Twitterでリベラル、左派、既存メディアに都合のいいことを言うインフルエンサーって、次々に既存メディアに「新進気鋭の論客」みたいな扱われ方してたね。武田邦某とか、ノイホイとか、Dr.ナイフとか、まあちょっと火が付くと「英雄」「Twitterからの識者」みたいな扱われ方で、メディアライターになってたなw


 メディアに祭りあげられたインフルエンサーは、一時的には「時の人」になるけど、賞味期限にタイムリミットが生じちゃう気がする感。


 最近だと滑稽新聞(凍結喰らって別アカで復帰)とかが、トレンドジャックとか言ってハッシュ乱発してたけど、あれもTwitterJPの殱滅がなかったらいずれ中の人をメディアに取り上げて重用するつもりだったんじゃないか、と(陰毛論