「中国には勝てないんだから〜」って話はTwitter(X)ではあまり相手にされてませんし実際シミュでは中国さん苦戦の上で負けるんですけど、今や米軍に次ぐ規模の大規模な軍隊が何でこんなにショボいのかというと中国軍は「他国と戦争する事をあまり考えてなかった」からっていうお話を↓ pic.twitter.com/aqMhBMKjBQ
— うぃっちわっち(丁稚) (@Witchwatch99) 2024年10月20日
「中国には勝てないんだから〜」って話はTwitter(X)ではあまり相手にされてませんし実際シミュでは中国さん苦戦の上で負けるんですけど、今や米軍に次ぐ規模の大規模な軍隊が何でこんなにショボいのかというと中国軍は「他国と戦争する事をあまり考えてなかった」からっていうお話を。
「他国と戦争する事を考えてないって何だよ侵攻を考えてないならともかく侵略される事はこちらの都合で起こる事じゃないからそのつもりが無くても備えるだろ」
至極真っ当なご意見でございます。
……しかしですね、中国さんって他国から侵略されるかも?と備えてる様子がとんとないんですね。かつて本邦に侵略された過去から非難はするんですが、自衛隊や米軍による攻撃や上陸侵攻に備えて装備を揃えたり部隊編成したりしてる様子が無いんですね。
それどころか、2010年頃に尖閣諸島で揉めた時に中国が尖閣諸島上空を「防空識別圏」に設定したんですが、それまで中国は防空識別圏を設定してなかったんですよ、北京の上空でさえ。
更に、そのせっかく設定した防空識別圏、宣言した当日の夜に中国の偵察機がパトロール飛行してるそうなんですが、自国による管理主張らしいのはこれっきり。
その3日後に米軍機が、更にその2日後に自衛隊機が尖閣上空を中国への事前通告無しに通過したのですが、防空識別圏宣言した中国は通過機に対する処置を取らないどころか監視さえ行っておらず、米軍機や自衛隊機が通過した事実を確認したのは後に米軍や自衛隊からの発表を報道したニュースを見て知った、なんていう有様。
イスラエルがイランにやられた様に大規模なミサイル攻撃受けたらほぼノーガードでやられ放題なんやろな、と仮想敵国ながら心配になりますよ、えぇ。
で、中国さん、守りもお留守なら攻める方もうーんでして…
例えば対台湾。
50年代迄はバチボコにやり合ってた中で最近では台湾侵攻匂わせてる中国さんですが、バチボコ期からもう70年近く経ってるのに上陸用装備を充実させる気配が無いんですね。民間船を徴用するなんて呑気な事言ってるんですが、100年前ならともかく現代戦でそんなん通用する筈が無い。今から作ると言ってるみたいですが、それでも装備が充足するのは2040年だと予想されてまして、正直それまで中国経済持ってるの?って有様です。
中国さん、核兵器持ってまして、米国やロシアに比べれば随分少ないですが搭載能力持ってる弾道ミサイルもあって常任理事国らしさを見せてます。ところが、中国の核弾頭ってミサイルに載せてないんですね。降ろした状態で保管されてるんだそうで。
IAEAの核兵器使用に関する規定では、核兵器の使用は核兵器を使用された時の報復にのみ認められる、とあるのだそうです(読んだ事は無い) なので、核保有国は自国が核攻撃された時に即時に反撃出来る体制を維持してる所ばかりです。
ところが中国さんはそれやってない。せっかく核武装してるのにその抑止力を放棄するとか不思議でしょ?
Q:せっかくとんでもないお金かけて軍隊維持してるのに中国は一体何と戦うつもりなのか
— うぃっちわっち(丁稚) (@Witchwatch99) 2024年10月20日
A:こちらの方です。 pic.twitter.com/9eN0ZxccxI
中国の軍隊である「中国人民解放軍」は、厳密な言い方すると「軍隊」ではないそうで、軍隊は「国家」に属する組織で、その国の国民の意思で動く物です。実際には国民に選ばれた政府によって決定された指示によって行動します。
「中国人民解放軍」は政府に属している組織ではなく中国共産党隷下にあり、共産党の決定によって行動します。
中国は一党独裁なんだから共産党の意思は政府の意思じゃん、と思われるかもしれませんが、形の上で政府の軍隊ならば国民の意思を仰ぐ形を取らなければならないので議会を通す必要があるのですが、「中国人民解放軍」は共産党隷下組織なので、議会の審議を受けて意思決定する必要がなく、党の判断で即行動を起こす事が出来ます。無論、党の中で審議する必要もありません。
同様の組織構造を持ってる軍隊は割とありまして、例えば米海兵隊。米国の陸海空三軍は議会通さないと行動出来ませんが、海兵隊は大統領個人の命令ひとつで即座に行動出来ます。「世界の何処にでも3日以内で展開出来る」が米海兵隊のウリでして、議会通すのに数日かかる三軍が動ける様になる前にいち早く現場に着く事が出来ます。
独裁国家の軍隊もそんな感じですね。要は米海兵隊も中国人民解放軍も大統領や共産党の「私兵」であって、国家の軍隊ではないのです。
なので、中国では国民が暴動や反乱を起こした時に面倒な手続き無しで即座に軍隊を出動させて国民を鎮圧する事が出来ます。要は中国人民解放軍の仮想敵は「自国民」なんです。
とはいえ、自国民で兵員を編成する以上「お前らを敵だと思ってる」なんて思われる訳には行きませんので、一応対外的に戦いますよ国を守りますよというポーズは取らねばなりませんので、真っ当な軍隊っぽい装備をするにはしています。しかし、実際に何処かの国と戦争になる事を想定していなければシミュも出来ませんし、何がどれくらい必要なのかも分かりません。
その結果、どうも「欲しい装備」を買ってるみたいに言われてるんですがさほど的外れな指摘では無いようでして、例えば、戦車や戦闘機と言った戦闘装備は山程持ってるんですが、早期警戒機や戦闘指揮車といった支援装備はその規模に対して少ないのです。
例えば早期警戒機。中国軍は自衛隊の10倍の航空機を持ってるんで10倍の早期警戒機を持ってて然るべきなのですが、自衛隊の所有数17機に対して中国軍は28機。ちなみに米軍は空海合わせて百機以上保有してます。おそらく中国軍は有事の際に空中管制がパンクします。
こんな感じで「国家間の戦争する際に実際に必要な装備」が分かってないとこあるんで、どうもそれを自覚しているのか分かりませんが中国は朝鮮戦争で義勇軍として参加して以降、大きな戦争を殆ど行ってません。
……とっても平和的な国なんですね(天安門の虐殺画像を見ながら)
いわゆる主に米軍で構成された国連軍との戦争である「ベトナム戦争」が終わった後に中国がベトナムに侵攻した戦争です。もう明確に「米軍とか相手に10年以上戦争続けてたんだからヘロヘロに疲弊してるやろ」と舐めてかかった上で攻め込んでますね。
で、これが何と大 惨 敗
中国さん、今でもそうなんですが数さえあれば戦争勝てると思ってるとこあって人数は揃えるんですけど必要な装備や支援部隊は用意しないし戦略もガバガバ。現地に軍事顧問派遣して米軍と戦ってるとこ見てた筈なんですけど一体何を見てたのやら。
あと、中国軍のタチの悪い点が「横領の温床になってる」ところ。
中国の国防費がうなぎ登りで経済解放政策始めた頃と比較すると2桁増えてるよね?って勢いで増えてます。で、ちょっと感の良い人なら気が付く事なんですが、中国軍の装備ってこの金額に比例して更新されている様には思えないのです。
中国の軍人さんってそんなに高給ではなく佐官クラスでも大体清貧です。実際以前は就職難の頃の失業対策として機能してたって言われるくらい新兵に覇気がありませんでした。
ところが、これが将官になった途端に急に金回りが良くなるんですね。家族を米国に住まわせて資産をさせてたり。そんなカネ何処から出て来るん?って言ったらそこは言わずもがな。無論、共産党の幹部で軍の予算や装備導入に関係してる人もその恩恵にあやかってると思われます。
……そらぁね、軍が実際に必要としてる装備が届かない筈です。
中国共産党の皆さんも10年ちょっと前に「近隣諸国(特に日韓と極東米軍)は我々の軍の数に恐れを成すどころかすっかり舐められている」という事実に気が付いて装備を大幅増強しております。その結果、十数年前迄は自衛隊対中国軍のシミュでは「30分以内に自衛隊が中国軍を一方的に壊滅させる」という結果だったのですが、最近では「双方壊滅に近い状態になった上で自衛隊の辛勝」になるんだそうで。
このまま中国に国防費増額させてたらそのうち手に負えなくなるのは目に見えてます。自衛隊の増強は必要ですし、これ以上中国軍が肥大化しない様にする必要があります。
中国はコロナ禍対応失敗して経済が失速した所に不動産バブルが弾けて現在経済破綻を防ぐために必死で対策しています。日本からすると丁度潰れて欲しいと思ってた最中なので非常に好都合な話です。
現在日本は米国の様な割と強めの経済制裁迄は行っておらず、米国から禁止されてる事を止めてる程度でそれ以外では特に強い制裁は行ってません。とはいえ、あちらが反日運動激化させてるんでそれに合わせて中国から手を引いてる状態です。
こんな状況でもおそらく中国は国防費増額を止めません。コロナ禍で経済失速してる中でも今まで通りの伸び率維持してましたから今後も増額させるでしょう。第一、国が破綻するとなったら真っ先に資産持って逃げ出さなさければならないのに、国防費減らしたら自分らが抜ける金額が減ってしまいますんで。
そんな感じなので私は中国に対してはあまり心配しておらず、戦争になる前に中国経済が破綻して旧ソ連の崩壊の様な事が起きて中国は戦争どころじゃなくなる、と思ってます。
無論、最後にやけっぱちになって何やるか分からないみたいな事もあり得ますが、そんな度胸があるんならとっくに台湾落としてるでしょう。
なので私は楽観的で、有事の際に備えて必要な防衛力増強を行いつつ静観してればいい、と考えます。