ポスモ難解の末路

 「本当に頭のいい人は難しいことも簡単に説明できる」って主張、今から20年くらい前のインターネットで人気だったけど、最近では否定されるようになった。


 じゃあ、なぜ当時の主張が人気だったかというと、(たぶん)簡単なことでも難解に論じるポストモダンが90年代までは大流行していたからで…


 1980年代:人文系論者の間でポストモダンが大流行。どんな簡単なことでもできる限り難解な文章で語れることが「賢さ」のシンボルになる。


 1995年:ソーカル事件ポストモダンの化けの皮が剥される。


 ゼロ年代:インターネットで「本当に頭のいい人は難しいことも簡単に説明できる」論が人気に…


そして今:「本当に頭のいい人は難しいことも簡単に説明できる」というのは嘘。どんなに頑張っても難解に説明せざるをえないことがある……って論が人気に。

 2011年以降のSNSの発展にともなって、私たちの党派性は強化されたし、社会の対立・分断は深まった。その結果、「どれほど分かりやすく説明しても理解しあえない相手がいる」と可視化されたことも、「本当に頭のいい人は難しいことも簡単に説明できる」という主張から人気が無くなった理由かも。

 議論というのは、話し合いの結果次第で「意見を変えるつもりがある人」同士でしか成立しない。お互いに「理解しよう」という前向きな意欲がないと、理解し合うことなどできない。


 ところがSNSの毒で脳が焼かれた人間は、「何を言われも絶対に意見を変えるつもりはない!」という態度になってしまう。


 「どれほど下らない内容でも、できる限り難解に書く」というのは、議論を拒絶する態度だ。わざと分かりにくく書いておきながら「分からないのはお前がバカだから」と言えばレスバに勝てる。


 一部のインテリが身に着けたこの悪癖を断ち切るには、「わざと難解に書くこと」自体を否定する必要があった。

 以下、関連お題ご参考的に……
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