おたくとマウント・メモ

古のオタクはとにかく「基礎教養を大事にする傾向」はどこもあったんじゃけども
それが行き過ぎてしまうと、共通概念に暗黙の了解と常識化を求めだしてだな
マニア化した共通概念の先を求めて先鋭化してしまい、触るものみな傷つけては縮小再生産を繰り返し、ギザギザハートの子守唄だったんじゃ……

実は80年代のオタク向け雑誌見てるとマウントの取り合いは今より酷く、僕が見たメディアでは主にSF小説を主戦場に「これ知らない奴はニワカ」とかお互いに(時に雑誌の読者に向かって!)繰り返してて、ちょっとあの時代のオタクの人怖いです。(ほとんどの方は今ではすっかり丸くなられましたが)

なかでも、(知ってるうちでは)SFとTRPGがすごくてな
SFは、楽しいかどうかを完全に捨て、考証があるかどうかが大事だとエンタメを完全に切り捨てる人が出てきたり

まあ、集合知によって神々の時代が滅びるまで「雑学を溜め込んだやつは神様」みたいなところは実際あったし、古代はそうした達人に憧れたりもしたんですな
ただ、神様にも邪神やタタリ神はいるってだけの話で、そういうのが集まると大変よって話なのよね
……なんだかもののけ姫ぽくなってきたな


80年代90年代初めの子供向け以外での漫画やアニメって所謂サブカルサブカルサブカルで、古文や演劇の古典は「知ってて当たり前でしょ?」みたいな前提で作ってあるところありましたから、受け手も基本的にある程度教養深かったのは間違いないですからね。それが悪い方向に転ぶとマウント合戦に…

たとえば、当時のオタクって「まんじゅう怖い」とか知ってて当然みたいなとこありましたもんねw

落語なんて現代じゃ大衆娯楽文学の最たるものみたいなところありますからね。
基本的に本を読む人間じゃないとついて行けないジャンル(供給される情報の収集的にも)だったのは間違いないですね。今は検索したら何でも出てきちゃうので楽ではありますが

身内では、指輪、エルリックゲームブック(不吹山系のシリーズと、グレイルクエスト)、ウィザードリィブラックオニキスクトゥルーくらいは、概要と有名ネタ程度は必須教養だった感じありますねえ。別に強要するとかでなく、面白いので好奇心で勝手にみんな知ってた感じで。そういうものに手を出す時自然に関係してるものに興味が湧いて広く知識がついていく感じですからね本来。