住宅の終活、の未来予想図・メモ

マンションの終活がTLに流れてきましたが、大前提として、50~80年後、2070~2100年の日本を想像する必要があります


シュリンクしていく日本では人口密度の片寄りが大きくなり、戸建中心のエリアは、公道を維持できず接道義務が満たせなくなり、既存不適格、荒廃地になる可能性が相当程度あります


人口減少は等しく進むのではなく、都市中心部、駅近は殆ど影響がなく、不便な立地、元々人口密度が低い場所から急速に人口が失われていきます
住宅の建替え、修繕の前に、そもそもその土地に人が残るかどうかの選別が最初に行われ、マンションか戸建かの選択は二の次です


選別に残る限られた土地について考えると、行政から見ても建替えは進めたい(廃墟になるよりは)ので、建替えは今以上に容易になっていくことが想定されます


今でも区分所有法改正による建替要件緩和は進められていますが、更にこの流れは進み、容積率ボーナスという金のかからない施策も進みそうです


そもそも建替えコストそのものは(今分譲で出ている価格と比較すると)それ程高くありません


高めにみて5,000万円程度で建替えられると考えても、今住んでいる人が5,000万円出せなくても、選別された土地なら、5,000万円+αを拠出して今住んでいる人から権利を買いたいという人は出てくるわけです


マンションは戸建よりも修繕・建替の意見集約が困難(しやすくなる方向に規制緩和中)である一方で、戸建よりも見捨てられにくい、建替需要が残り続ける土地を確保しやすいことにメリットがあります。戸建優位な土地でのマンションがやばいのは、両方のデメリットを凝縮し(自粛)だからです


上記は建替えを例に挙げましたが、修繕も同じことが言えます
ただし、建替え需要が残り続ける土地の選別圧よりも、修繕需要が残り続ける土地の方が広め(選別圧が弱い)ので、人口減少中社会では、まずは修繕で永らえることを目指すのが第一歩だと思います


これらをまとめると

・マンションの未来と一言で言っても、港区赤坂のマンションと、郊外バス便のマンションとでは未来が全く違う


・建替えコストは新築分譲コストより低い。建替え需要がある土地を選ぼう


・戸建も土地を選ぼう。家より先に街が死ぬ


・修繕大事。真面目に修繕すれば100年住める