「斜に構える」の矯正・メモ

「斜に構えて毒を吐く性格」


 これを矯正してあげることこそが大人の使命。


 教師に「宗教かよ」と捨て台詞を吐いて舌打ち
 正直、重症。
 高校入試を突破できてもいずれ詰みます


 私も塾講師を長くやってきて「斜に構えるタイプの子」を見てきました。高校入試は意外といけます。ただ、やはり予後不良、人生という括りで行き詰まる子が多い。「頑張っているのに評価されない」と。


 社会に出ている皆さんならお判りでしょうが、実社会は繊細な人間関係で成り立っていいます。


 斜に構え毒を吐くタイプは、はっきり言って周りから疎まれ避けられます。こういう性格でも問題なく活躍できるのは一部の天才タイプだけです。極めて少数の成功サンプルを抽出して「斜に構えるのも個性」と考えるのは考え物。斜に構えるタイプの大半はその後苦労します。


 海外なら受け入れられる? 海外でも斜に構え毒を吐くタイプは総スカンを食らいますよ。ペーパーテストという狭い世界以外では生きていけなくなる残念な性格なのです。


 個性尊重は大切。でも、受け入れるべき個性と、そうでない個性があります。斜に構えて毒を吐くタイプは後者です。教育者ならば、彼の意見に同調してより一層悪化させるのではなく、彼自身にも問題はないのか考え、変えてあげなければなりません。


 正直、中学生で根本から性格を変えるのはキビシイ。それでも、おそらく先生は信頼されているはず。それならば、彼への言葉はまだ響く余地が残されているはずです。


(ところで近年、高校生が課題研究のために大学の研究室にアポを取ったら、あまりに失礼な態度をされ大学の先生を怒らせてしまったという話を聞くようになりました。ホンマに、偏差値では測れないこういう力は大切です。一部の卓越した天才君を除いて。)


 塾講師は自戒したい。「学校の先生はダメ」という思想で対立構造を作らないこと。

  「学校の先生は本当にダメだな」
  「こっちの解法の方が良いのに学校は教えないんだ」

 これをやると子どもからの支持は得やすいです。その代償として、子どもは斜に構える性格になりあす。


 私は意識的に良いと思った学校の先生を褒めるようにしています。

 「これ学校の〇〇先生のプリントなの?すごいな。このプリントちゃんとやったら塾はいらないかもしれない」
 「その表現をなぜ知っているの?え、学校でやったの? 良い先生、恵まれてるね。」

 生徒はすごく笑顔になります。


「斜に構えるタイプ」の性格の矯正は小学生時代が大切です。


 この性格、親が原因である可能性もあります(←本音ですみません…)匿名だから言いますが、「斜に構えるタイプ」の子どもの保護者面談、親の口から、子どもの悪口、夫の悪口、先生の悪口がどんどん出るタイプが多いです。親が子どもの前で、先生を公然と批判している姿が目に浮かびます。

「あの先生、1年目でで本当に頼りないわ。」

 こういう育ち方をしていると、かなりの確率で子どもは歪んだ斜に構えるタイプになります。良い意味で「ひねくれ」ではなく、悪い意味での「ひねくれ」です。