ルンペンブルジョアジー、の白饅頭解説

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 インターネットに突如として登場した「ルンペンブルジョワジー」というそれ以上いけなすぎるワードが登場する闇のテキストが大きな話題になっていたので、今日はこの現象を自分なりにかみ砕いたevil noteが登場します。


 ルンペンブルジョワジーというのはようするに、実務的スキルを持たず就業能力の低いくせにやたらと学歴は高い人文系大卒者のことで、かれらが労働市場でダブついていくなかで「WOKE」や「ポリコレ」が、企業社会のなかで「仕事化」していった。


 企業社会で役に立つ有用なスキルセットを持たない学部・学科を専攻した大卒者たち――つまり人文系——は、社会での居場所を確保し生活の糧を得るために一計を案じた。自分たちが大学で培ってきた文化資本や道徳資本(道徳的優位性)それ自体を「仕事」にするようになったのだ。


 ようするに、SNSで「政治的にただしくない!」とか「性的搾取だ!」とか「マイクロアグレッションだ!」などと焚きつけて世間に炎上騒動を起こしたあと「あなた方がこれ以上炎上したくなければ、私たちを『倫理審査部門』の顧問として雇い入れろ」と迫っていったのである。


 早い話が「みかじめ料2.0」「インテリヤクザ2.0」のようなものだ。しかしこうした「仕事」は私の仮説や妄想ではなく、現実的にいま世の中で急増している。

 もちろん、かの「ルンペンプロレタリアート」を下地にしてのもの言い、であるはずなんだが、そして少なくともこれを得意げに論ってるご本尊は、その下地についての理解が一応ありそう(に見える)ではあるんだが、しかしそれでもなお、「ルンペンブルジョアジー」というもの言いは字ヅラからして何というか、あああああ……にならざるを得ないインパクトはある。

 組織されていない、つまり政治的・社会的な「革命」勢力としてまとまっていない労働者――「未組織労働者」のことであり、それは概ね日雇いや流れ者といった、一カ所に定住しない/できない単身の「あてにならない」その他おおぜい、ということでもあった、少なくともかつてある時期までは。

 同時にそれは、意識の高いw「前衛」の「指導」にも従わない、言うことをきかない、「革命」のために「役立たず」でしかないその他おおぜいの縁無き衆生であって、素直に言うことをきいて「学習」して「目覚めて」そのまま「戦列」に加わる「あるべき労働者≒人民(のちには≒市民にまで)」とは違う、どうかすると「資本」「権力」側に利するような動き方すらするクズの総称でもあったわけで。

 ああ、「ルンプロ」などと略されてもいたな。昨今の「ネトウヨ」なんかと響きも使い回され方も、どこかよう似とるが、そういう意味ではこの「ルンペンブルジョアジー」っての、要するに「ネトウヨ」ってことでもあるような。