アメリカの同人誌事情・メモ

 マジレスすると、日本の印刷技術が80年代から2010年ぐらいまで非常に高かったからだと思います。少部数でのコスト、紙質、デリバリーのクオリティ、どれをとってもトップクラスで、多分、新大陸には負けようがありませんでした。いまはもちろん、その優位性はありません。

 なぜ、米に日本ほどの同人誌文化がないのかという旅先での質問への、かなり悩んでたダニエルの答えは、おそらくアメリカの学校教育でマッチョイズムが重視されているから、若いうちからまんがアニメの研究模倣創作をするのが難しいのではないか、ということだった。

 また、表現に関しても、日本語はタイプライターの導入が遅れたため、筆耕やレタリングをはじめとしたグラフィカルな文字表現の技術が発達していました。そのふたつがコミックの少部数印刷に与えたアドバンテージは、大変なものであったと思います。


 漢字が絵画的な文字であったことは、日本の印刷技術に大きな影響を与えています。逆にいうと、アメリカでは、リング製本+タイプライターで、思想は十分に表現できていたと言うわけです。


 その後、DTPの導入(Macintoshのレーザーライター以降)で、世界は一斉に新しいスタートを切ります。現在では、世界中で誰もが、グラフィカルな少部数印刷を楽しむことができます。

 「公式の対応」という面で考察すると、ファンが「目に付く」活動をしだしたのが90年代後半~2000年代前半、「ハリー・ポッター」などから…だったけど、当初は著作権侵害として潰す気満々で、その後からやっと日本的に「ん?これは半ば宣伝なんじゃね?」と黙認し始めたとか。
twitter.com/sasamotoU1/sta…


その画像の、前後を含めたテキストを引用してある記事をぶらさげておきますね。
m-dojo.hatenadiary.com/entry/2020/04/…


 向こうのナードとジョックスの対立は映画になるくらいですしね……。ラガーマンとそれに憧れるグルーピーの構図ではナードの立場は。


 「ラガーマンチアリーダーが学園カーストの頂点で次席が学業優秀者あとはゴミ」が社会に出て会社に入ってからも一生付いて回るのが欧米社会(特にアメリカ)👀そのルートを外れると自分で起業して運良く一発当たらない限り永久底辺。将来の選択肢に多様性が無いから産業に多重構造が生まれようがない。


 今、「同人誌」というとマンガやラノベを思い浮かべますが、かつては基本的に「文学誌」中心でした。俳句や短歌から小説(純文学としての)等の多岐にわたり、同人誌に発表された作品がメジャーな賞の選考最終候補に残り、そして受賞という例もありました。

 ネトフリのゲームのドキュメンタリーで「日本の出版物の多さは異常」みたいなことを言ってたような、、、本屋とコミックショップは別ですし流通が違うのでは。学生アメフトや学生バスケが大人気ですからね。

 アメリカもヨーロッパもサブカルを愛するというだけで王道の社会生活が送れないという雰囲気がありますねえ。

 放送大学の授業ですが、日本ほど雑誌文化・コミケが発達して裾野が広い国はほかにない、的なことを聞いたことがあります。その意味ではアメリカはオタク同士のネットワークがなくて孤軍奮闘になりがちなのかもですね。
jstage.jst.go.jp/article/jkg/64…