「エヴァ」とパチンコ・パチスロの関係・メモ

僕自身はパチンコやらないんだけど、とある文章を書くために調べたことがあってですね、実際にエヴァ以前とエヴァ以降でパチンコ、パチスロの歴史が分かれるくらいにエヴァパチの存在は大きいらしいのです。

99年くらいにパチ屋通ってましたけど、アニメタイアップ台って所謂「懐かしのアニメ特番常連」だらけだったんですよw

セガサミー誕生辺りじゃないですかね?
タイアップの作品が「若返った」のw
若返った上に「よく出る」エヴァが人気になったの凄いですよw

アクエリオンのパチ台CM見た時「あぁ・・・ついにネタ無くなったって深夜アニメに手出したんやなw」と思った記憶が。

 シン・エヴァで一応『決着』が付いた(?)わけだけど、安藤健二氏の言う「パチンコにアニメ作品が増えたわけ」に関し、18~44歳まで実質パチンカーだった自分にはよく分かる。メーカー側は『出玉の渋さ』を、アニメ制作側は「資金難や知名度の低さ」をカバーする要素が互いに欲しかった、要は利害の一致.


 部外者は特に知らないだろうが、パチンコ(やパチスロ)は警察の管轄で、出玉を一定の範囲内に収める基準が示されており、メーカーはそれに従った台でないとパチンコ屋へ販売できない。この基準は年々厳しくなってて、大勝ち(や大負け)が最近はしにくい。すると、ギャンブルと捉える客層が離れていく。


 一方、アニメ制作側は慢性的に『スポンサー不足』に悩んでいる。製薬会社や玩具企業(ガンダムや魔女っ子物は典型)の宣伝媒体としてアニメは長らく製作されてきた。80年代には「作品として販売されるアニメ」なOVAも作られ出したが、如何せん高価で知名度も低かった。転機が来たのは液晶表示技術の向上.


 台は美麗な絵や音声が表示可能になったものの遊技の内容がギャンブルとしてはヌルくなりがちなパチ/スロと、キャラデザやストーリーは目を惹くが製作費が嵩みがちで宣伝媒体手段も限られるアニメとがコラボしたのは、互いに不足する要素を補う意味では必然と呼べる流れだったのかもしれない(-_-)


 ここで、意外な相乗効果が発生する。パチ/スロでの大当りの前兆などや大当り・継続などでは、打ち手の期待を煽る目的で、アニメのストーリーを活用した形で画面演出がふんだんに使われるわけだが、そこから元の作品に興味を持ち購入・レンタルするなどの「新たな客層」が多数発生したのだ。


 かくして、パチンカーから元ネタとなったアニメ・ゲーム作品に興味を持つ人々へのファン層開拓という、昭和までの宣伝では考えられなかったルートが新たに定着した。当然、そういったルート含めてのグッズ販売(引換)も、アニメショップだけでなくパチンコ屋でも広がっている。

 自分もパチンコはやらないので、最新事情はもちろん、前世紀90年代からこっち何がどうなったのはほとんど知らない。エヴァが盤面に採用されたというのは耳にしていたが、それ以前、あのゴー宣が意匠になった時に「ああ、そういう身売りの仕方もいまやありなんだな」と思ったくらいだから、エヴァにしてもそういうものだと思ってそれほどの衝撃はなかったように記憶する。

 ただ、今世紀に入ってからもう一度大学に身を置くようになって、学生若い衆とつきあい始めたら否応なしに「いまどきのパチンコ・パチスロ」の話題とある程度つきあうことになって、実際パチンコ屋に就職するのも毎年いたりしたからなじむようになったんだが、中で改めてびっくりしたのが、ゼミのある若い衆の父親がパチンカーとかで、パチンコ経由で「北斗の拳」を知ってそこからマンガに、そしてアニメにと結構ハマっていったということを聞いた時だった。それまでマンガやアニメについてロクに興味も関心も抱いてなかったというその父親が、パチンコ経由でマンガに接するようになった――確かにそういう経路でマンガやアニメに関心を持つような大人の存在は、少し前まで想像することはできなかった。