初心者の必要、間口の広さの大事

ただ鳥人間コンテストがなければ、「飛行機を作る」ってことに一般人の興味以前に、その選択肢自体がまず出てこなくなってたんじゃないだろうかとすら思う。


ま、手すら動かなかった落伍者が言うのもなんですが。


「わかる人だけわかればいい」
「本物に対する情熱がある人だけ入ってこればいい」
っていう考え、基本的にそのジャンルそのものを衰退させるんですよね。
にわかが山ほどいるジャンルこそが伸びる。
そして、そのにわかという候補者たちを山ほど調達するにはエンタメが入り口として必要なんすよね。


艦艇メインのオタとしては、艦これが「ミリタリ文化が通じる大量の人」を育成した功績を考えるといつも思うのですよ。
確かにそんなかで、ミリタリオタとして相当な知識を持つようになった人はごく僅かで、大多数は大したことなかろう。しかし、母数が拡大しなければその少数すら育たなかった。


艦これから入ってきたミリオタを否定する人もいるけんども、艦これなかったら先細りのまま衰退してったろうからな。にわかを否定する気にはなれぬ。
いや、相手するのも面倒なにわかもいるけんども、それはそれ。


例えば、かぐやのHDTVカメラは科学探査機材としてはそんな価値はなかったろうけど、
「普段宇宙開発に興味の無い人たちの目に入る」という功績があった。
その人達の子供が宇宙開発を目指したとき、それを肯定的にとらえてもらうのにはこういう「素人」相手のことが必要。


鳥人間コンテストもそう。
飛行機造りなんて興味もなく、ただエンタメとして消費する人たち相手にしかなってないかもしれん。が、その人達の子供はそうでないかもしれん。
その人達が何か判断するときに、好意的な選択をする一助にはなるかもしれん。


決して決定的ではない、が。
「空気を作る」ためには興味も何もない、感動を消費するだけの、そんな「大衆」相手にどれだけ築くことができたかもわからないものをひたすら積み重ねてくしかないんだろうな


と、ここウン十年で自衛隊に対する大衆感情が大きく変わったことを知るミリオタは思いましたん


まあ鳥人間コンテストが本邦の航空産業の活性化に貢献してないとするのなら
ならどうやって「航空産業の活性化に貢献するテレビ受けしてエンタメとして消費できる学生競技」を構築できるか?それはどんなものか?って話をせにゃならんのだろうなと


鳥人間コンテストがなくなったら悪化するだけでそ


テレビ受けする必要もない?エンタメ要素なんて不要?


「空気」を作るために、予算を取ってくるために、子供に見せるために、
親の決断を後押しするために、この2要素は必須よ必須。


SDGsだのとかのお題目を都合良く使わせてもろて、
「学生による電気駆動小型飛行機競技」にできんだろか。
パワーソースを人力から変えないと、採点基準を飛行距離以外にするのが難しそうに思える。
人力のままでは木製機体部門とかも厳しいだろうし。安全対策をどーするか。


鳥人間コンテストの問題は安全面とかは大貫氏が書いてたりするので外野のオラはなんも書かんけど、パワーソースが人力なせいで機体デザインの方向性がおおよそ固まり、
さらに採点が長距離飛行しか実質できない(フォーミュラ部門とかあれって……)
で、袋小路になったことのほうが問題なのでは感。


鳥人間コンテストの問題は、
飛行距離部門と並び立つ速度記録部門とか、
木製機体縛りとか、金属製機体縛りとか、そういうルールの間口の広さ、アプローチの幅広さを「人力・有人」の縛りで放棄せざるを得ないことじゃ……とか思ったりする。


要求仕様ほぼ同一のまま、エンジン変更なしでずっと機体開発してるようなもんでそという雑なミリオタ的理解(


SDGsだのポリコレだのの、もはやええかっこしいに使われこれ害悪にすらなってね?というのも使えるものは使って予算とかお題目とか取ってくればいい、というワイ(


あとJAXAとかMHIは広報用にロケットにもうちょっといいカメラつまんかい(