Twitter事変・メモ

 ここ数日の「Twitter事変」で、「Twitter社の中の人は、Twitterが下手」などという言説が飛び交っていますが、大きな間違いです。


 アレはTwitterが下手なのではなくTwitterに対する概念と理解が向こうとこちらでは全く違うのです。


 我々ツイッタ民はTwitterを「ネットの場末地獄、SNS界のポスト2ちゃんねる、ツイ廃の掃き溜め」と思っていますが、Twitterの中の人はおそらく本気で「ネットにおける啓蒙場所、SNS界のアテネの学堂、神聖なる知のInstagram」くらいの認識と思われます。


 ゆえに、我々からすると「何故Twitterの中の人はTwitterでインスタとかFacebookみたいなやり取りしてんだ、下手くそか?」と思いがちですが、おそらく向こうからすると我々は「神聖なる知のInstagramにおいて場を弁えず、ひたすらウンコの話で爆笑してる小学2年生」なのだと思われます。


 そのため、彼らは今日も大人として、あるいは知の伝道師、あるいは責任あるプラットホーム側の管理責任者としてせっせとアホ小学生たちを"教育"し"啓蒙"し、導いてあげなくては…!という「責任感と道徳心と正義感」によって日々我々に啓蒙をされておられるのだと思われます。


🙂<こわい

 Twitterにおいて日本という地域は特別で、ユーザーが5000万人以上いるのは米国と日本しかない。そしてTwitterの売上のほとんどを占める広告市場というものは、米国だけが突出しているものの日本はそれに次ぐ規模であり、広告市場の成熟度とユーザー規模を掛け合わせると米国外では日本が最重要になる。


 ただ、日本の広告市場は米国と比較するとネット広告の一般的な単価は低く、市場的にはマス媒体の存在感が強い。SNS市場だと米国の1/10以下だ。そして電通という巨象が市場に君臨しているという違いがある。けれど、日本では早々にユーザー数は頭打ちな状況で売上を増やすには単価を上げ続けるしかない


 ここで問題になるのは、多くの日本のユーザーがTwitterで得たいコンテンツでは、広告市場的に規模が小さいか単価が低いということだろう。単価を上げるにはマス媒体から広告顧客を獲得せねばならない。そのためにはある一定の「広告主」から見たサイトコンテンツの品質が確保されることが重要になる。


 そのため一般のユーザーから見える世界を広告主が納得するものへ何とかして変えることになるが、仕組みとしては他の国々のユーザーや全体のコードベースには大きく影響を与えず、少数の日本法人側の人員でも広告代理店要求等に迅速に対応できるものでないとならない...。


 単なる妄想だが、TwitterJPの陰謀云々というよりビジネス構造上で発生する問題に一つずつ対応していった結果、どんどんユーザーとの想いに乖離が発生したということかな。広告界隈はもう何年も関わってないけど、自分もオタコンテンツを高品質ITサイトと説明して売らないといけない立場だったからね。