「教養」と情報環境について・メモ

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 「教養」を成り立たせていた戦後/昭和後期の情報環境概説。活字/文字の媒体としての「本」をめぐるありかた。「良心的」出版社と渡辺京二的インテリ/知識人が存在できた環境。路面店としての書店や古書店のネットワークや書評紙書評欄の需要なども。

 「教養」が「人格形成」と共に社会人にも必要とされていった「豊かさ」の裏打ち。履歴書の「趣味」欄が「慰安」でも「娯楽」でもなかったことの意味と、「読書」「●●鑑賞」に込められていた「教養」のニュアンス。

 良くも悪くも地域/地元に根ざしたドメスティックな存在でもあった読み手/書き手の広がり≒「読書人」であり「人文書」の市場でもあったこと。それらが下支えして初めて存在し得た「思想」「教養」としての人文社会系の「知」とそれらが支えられなくなり煮崩れていったここ四半世紀ほどの変遷、他。

 金融経済的なネオリベグローバリズムな「経済」の全域化と「離陸」過程との相関の可能性、なども示唆しながら。「情報」化社会というもの言いの全域化とそこに巻き込まれていった活字/文字の側のから見えた風景、などもまた。

*1:某講義の日録というか手控えのさらに備忘として。