レンズの明日・メモ

 昨日「レンズはこれ以上進化しないんですかね」みたいな質問を受けたけど、「理想のレンズ(概念)」と物理のレンズの間にある差を埋める行為に頭打ち感があるから「マーケティングから生まれる焦点距離と重量のバランス」に色んなメーカーが走っているのだと思っていて


 反対側で「レンズなどというデカくて理論値に絶対達しない物体を使わずに、目の前にある光の向き、波長、強度を計測してからコンピューターに演算させて、必要に応じた像を描き出す方法」がめちゃくちゃ研究されている。


 この分野はまず光の向き、波長、強度を稠密に計測する方法が確立されていないのと、それを人間が理解できる画像に変換するための演算が膨大すぎてしんどいという問題がある。


 そこで、(めっちゃ雑に言うと)「もしかして:これが写っていますか?」というのを演算の途中に放り込むことによって、より確からしい結果を高速で得るという方法も考えられており、これがまあまあ良い画像を生成できることが確認されている。


 ということで、光学的に正しい情報を得るための「レンズ」という物理的な方法論から、「この光の感じからすると、いま目の前にあるのはこういう景色っすね」と目のないコンピューターが手触りや過去の記憶と照らし合わせて画像を提示してくる時代がそう遠くない未来にやってくる。

 当然、われわれニンゲンにとっての〈リアル〉とは、さて、なぁに?――という古くて新しい問題が新たなステージで切実な問題化してゆく、と。
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