教育

「身を固める」ということ

「身を固める」というのは、それまでの「身」がふわふわして不定形なもの、「若い衆」時代であるという認識を前提としとったわけで、な。 世間に世帯持ちとなって生きてゆく段階になること、地縁血縁に世帯として責任ある立場になること、でもあったんだわな…

留学生の不適切入試の疑いで混乱する札幌国際大学

ルポ 大学崩壊 (ちくま新書)作者:田中圭太郎筑摩書房Amazon■ 不適切入試を学長が告発、理事長は反論 「運営法人側が助成金を得る狙いで不適切な入試を行った」 札幌国際大学の当時学長だった城後豊氏は、二〇二〇年三月三一日に札幌市内、北海道庁の記者クラ…

「内申美人」は苦労する・メモ

定期的に「内申美人は苦労する」という話が盛り上がるのですが、塾講師として小中学生~社会人まで追っていると、世渡りの上手い内申美人に対して苦労話を聞くのは学力偏重の子。先月も最難関大の学生から「バイト採用で6連敗。高校の友人は10連敗。なにがい…

「教育」という冠のワヤ

ほんまに「教育」と名のつく、あるいは冠かぶった領域については、「立ち入り禁止」ないしは少なくとも「自己責任で」と明記すべきとおも、ここ四半世紀くらいの経緯については。 いわゆる人文系の「教養」が、世間一般の「本読み」「読書人」の下支えがまだあっ…

プラモデルの戦後史から・メモ

樹脂による模型、鉄道模型だと1957年に天賞堂のプラスティック貨車が発売になっていますね。近年まで生産されていたロングセラーで、材質はスチロールではなくベークライト(エボナイトだと言われていたが、近年エボではなくベークである事が判明)https://t…

元・家なし少女のはなし

「元・家なし少女」だった妊婦が奢りにきた。麻布十番のイタリアンだ。14歳のとき、彼女は機能不全だった実家から、歌舞伎町に逃げたらしい。彼女には前科がある。(1/6)— プロ奢ラレヤー (奢られ日記) (@philosopium) 2023年1月16日 「元・家なし少女」だっ…

はみ出した者、の受け皿

いつだったか堀江貴文さんが寿司屋で10年修行なんて無駄、学校やYouTubeで学べば1ヶ月でできるとおっしゃていました。— PAPA (@bca027761) 2023年1月6日 いつだったか堀江貴文さんが寿司屋で10年修行なんて無駄、学校やYouTubeで学べば1ヶ月でできるとおっし…

底辺校の学力・メモ

塾・予備校講師の認識として必要なのは、自分たちの見ている生徒は、高校生の一部、特定の学力層だということで、決して日本全体の標準とは限らないということ。(まず、通っているだけで、程度の差はあれ、意識は高い)私は、言葉はよくないが、いわゆる底辺…

被差別闘争は生業ではない

元全解連の部落民まりしさんとしては、暇空さんとコラボの案件で、暇空さんが争点に持っていってコラボが答えねばならぬ部分が、まさにワシらが『ホンマに自分の子らの世代がみんなと同じ水の一滴になるためには、もうやり方を変えねばならぬ』解同とは違う…

論文や専門書のいまどき、との対し方

いわゆる研究論文や専門書の類、参考文献や註から眼を通すんだが、昨今それであらかじめ「ああ、こういう範囲のこういう目配りしかしない/できない人なんだな」という、概ね良くない意味での見切り方を容易にさせられてしまうことがほぼほぼ普通になってし…

スポーツ選手と〈そこから先〉・メモ

昔、仕事で出稼ぎに来た日系二世のおじさんとつきあいがあった。この方は若い頃、地元のクラブチームのサッカー選手だったという。お父さんに「サッカーが出来るのは今だけだ。もらった金は使うな。引退した後の元手にしろ」と言われ、引退後にレストランを…

どうしようもない新卒、のこと

過去に「どうしょうもない新卒」という有り難くない2つ名を付けられ、社内をたらい回しにされて、引き取り手がなかったのを上司が「可哀想だから」と引き取った新卒のA君最初は保健所に収容された動物レベルにビクビクオドオドしてたけど絶対に彼を怒らない…

労働の現場と朗読、そして本・メモ

朝から晩まで煙草の葉を巻き巻き。こんな単純作業もうイヤッ。そんな労働者の為に雇われていたのが「葉巻工場朗読屋」でした。米国やキューバで活躍した彼らは新聞や小説を工場で高らかに読み上げ退屈な作業を楽しいものに。しかしラジオの登場とともに彼ら…

Twitterこわひ、のこと・メモ

最近Twitterで非正規雇用ウクライナいっちょ噛み絵師さんとか、やる夫まとめ1発屋無職さんとか、鉄工員元原案屋さんとかの言動を見ていると、凄く凄く辛くなるのよね。Twitterは言葉で紡ぐからどうしてもその人の経験値や知性が滲み出るから…。ワシ、それ見…

ヴィーガンの娘、2世のその後・メモ

おれは、フォロワーに奢られて生活してるんだけどね、ホントに、いろんな人が会いにくるんだよ。たぶん、皆が想像できないくらい、いろんな経験をしたひとがね。そんで、おれに廻らない寿司を奢りにきた人にね、かなり思想の強いビーガンの、娘がいたんよ。…

近現代史アカデミズムのワヤ・メモ

近現代史のアカデミックは本当にヤバいよ。自分がテーマにしてる日中戦争なんか公平な視点の論文は通らない。実際に自分が査読で受けた指摘で「日本の善政を喧伝する気か?」ってのがあった。いや、そうではなくて…の完全論破したけど、過去3本の論文はすべ…

サブカル史、を語る時の陥穽・メモ

ロボットアニメ史を「ロボットアニメ」の流れだけで見ているとわからない事が「メカアニメ」とか「アニメ全般」とか「特撮・人形劇含むテレビまんが全般」とか「映画や一般ドラマ含むメディアフィクション全般」とかで見えてくるケースは、まあある。— 葛西…

魔法が解けたとき、の黒歴史

まったく全然関係ない話なんだけど、・難関学校に合格、入学した成功体験を持つ・名門学校で一分野を修めた成功体験を持つ・一分野での研究などで相応の実績を成功体験として持つとかの人って、【自分の威光が自分の守備範囲外にも届く】っていう錯覚に陥り…

いちばん勉強しなかった世代・雑感

被害というか、団塊世代がさんざん暴れた後に大人になったわれわれにとってはいろんな意味で不毛な時代であったという気もするんだよな。— ジャッパの星 (@loira294) 2022年9月15日 被害というか、団塊世代がさんざん暴れた後に大人になったわれわれにとって…

実家が太い陰キャの青春ごっこ問題・メモ

学生運動、今だと「実家が太い陰キャの青春ごっこ」で説明できてしまうので現代の言葉の切れ味は凄い。— 肛門亭そよ風 (@TanTaiP) 2022年9月10日 https://twitter.com/kitatoshio1982/status/1568919776231321602 昔の学生運動を「実家が太い陰キャの青春ご…

霞ヶ関ブンガク、も

この夏の人事異動で、俺は東京を離れた。激務とパワハラで心身を壊し第一線を退いてはいたが、遂に霞が関にも居場所を喪い、名実共に衛星軌道に乗ったわけだ。そんな慌ただしさの中でツイッターを開けずにいたが、生活も落ち着き、久々にログインしてみたと…

睾丸譚

うちの社員がキンタマ腫れて休み。部長その他が「意味が分からない」と憤っていたので、コンコンとワイの体験談を聞かせてやった。— うさぎさん@避難垢 (@usagijgsdf) 2022年8月22日 うちの社員がキンタマ腫れて休み。部長その他が「意味が分からない」と憤…

韓国・フィリピン、アジアと日本

Born_in_Joshu (大阪で働く群馬県民)×6 on X: "70年代の朴正煕政権時代にソウルに行った事がある。父が単身赴任し、東大門近くに下宿してた。家族で遊びに行って、オンドル効いた部屋に泊まった。下宿のおばさんは日本統治時代の経験者で日本語が上手で、と…

統一協会・原理研の思ひ出・メモ

1980年代に大学生だったが、原理研こと統一教会は、東大や慶應とかに蔓延ってて、学生たちを巧妙に誘い込む手口が恐れられていた。洗脳され信者になると、アパートに集団で住み、朝から晩まで働き、働いて得た金は巻き上げられる。心配した家族が取り戻そう…

アニメや特撮は「卒業」するもの

「アニメや特撮は卒業するもの」は昭和後期の同世代の若者の多数がそう信じていたというのは、記憶にとどめておきたいところであります。— 『ナチスと鉄道』(NHK出版新書)/『ふたつのドイツ国鉄』/『鉄道のドイツ史』も発売中です (@MIZUTORIAB) 2022年6月…

メンヘラの親・メモ

今って、恋愛や結婚のハードルが上がっていて、お金があろうがあの手の社会性に難がある人は子供をつくることが難しくなっている。メンヘラカルチャーっぽい外見の何かは残るけど、支え手はヤンキーカルチャーをやっていたような層に移っていって変質すると…

あたしのビートルズ

6年4組のみんな、卒業おめでとう。最後に先生から話をします。イオンとドンキしかない国道沿いのこの街を捨てて東京に出て、早稲田大学教育学部からメーカーに入って、僻地工場勤務で鬱病になって、かつて唾を吐きかけたこの街に逃げるように戻ってきた先生…

学問をめぐる情報環境の変貌

本邦「人文系」是非論、言われても致し方ないと思う昨今のワヤ露呈具合ではあるし、おっちゃん基本的に同様の指摘を30年以上前からずっと、半径民俗学界隈足場で言うてきとるからいまさら何も驚かんが、ただ、だからこそ問題の切り分けは必要やとおも。 ただな…

センス・オブ・ワンダーの内実

「化学と生物」という科学雑誌で、年配の方(今なら90歳以上の世代)が書いていた文章のいくつかが印象に残っている。学校で教えられた原理・法則の美しさに衝撃を受けた、という話。乱雑に見える自然界を貫くシンプルな法則の存在に、その美しさに驚いた…

「ぬり絵」の稿料、他

1970年代、白土先生の元アシさんから聞いた話。業界最高原稿料は先生の1ページ7万円❗️に驚愕!(当時は単行本化収入が定番化しておらず、漫画家の原稿料は年々上がり下がることはなかった) さらに驚いたのは大ファンの岡本颯子氏が先生の妹さんと教えてもら…