雑感

仮想主体のゾンビ

3年半にわたる裁判沙汰になった自分の一件でも、当初「それはやったらあかんでしょ」と証拠ともども筋道立てて指摘しても、何言われとるかマジにわからんような顔しとったなぁ、相手方の幹部(とされる)人がた。 文句つけてくるなんて信じられない、という感…

「青春」ということ・メモ

文字の創作文芸としては、石坂洋次郎~石原慎太郎あたりの線で「戦後」の「青春」の輪郭が定まっていったところはあるんだろうが、でもそれは戦前のそれともズレてるし、「学校」(共学の)が補助線になってもいるわけで。それが邦画全盛時代にある種ミーム的にも…

諸君等が愛してくれたヴィレバンもTSUTAYAも死んだ!何故だ!

toyokeizai.netヴィレヴァンがマズくなった…のは出版社目線で「POSレジ」の導入からだと思っていて。書店のPOSレジって「5冊入荷した本が24時間以内に3冊売れたら自動的に2冊追加発注する」みたく売り逃しが減る素敵なシステムだけどデメリットは「売場が売…

「詩人」の描写、あるいは解像力

ここ3年半ほどの間、手もとにある古書雑書の類と、そこから派生するとりとめない問いに関して求めて読むものをベースにして、あれこれものを考えることしかできなくなっているけれども、そんな老害隠居化石脳の道行きでも、いくつか何となく焦点となるお題の…

「消費者の横暴」ようやく?

「消費者の横暴」といった言い方で、戦後の「豊かさ」が醸成していった「市民」意識が、同時に「消費者」意識の暴走につながり、それは〈おんな・こども〉(社会的主体でない/なりきれない「市民」意識)の独裁の様相を呈していった、と長年言うてきたこと、ここにきて…

反応速度最優先でテンプレ作成脳のこと

何か情報なり刺激なりが入ってきた瞬間、まさに脊髄反射で「反応」速度最優先、背景や理由など全く考えなしにテンプレだけで何か言ったり発信してしまうことを蠱毒化したエリジウム環境での生存本能として刷り込まれてしまっている「優秀な」人たち、割ともうそ…

「モテる」のは「安心できる」から?・メモ

なんか変な話なんですが、妻と結婚して数年経ってから「異常に女性からモテるようになった」んですね。なんでだろうなぁ、とたまに思っていたんですが、たぶん妻との生活の中で女性という性に対する解像度があがって「女性が少しでも嫌がる言動がなくなった…

「信心」「信仰」と「実利」の関係

芸能人やタレントに創●学会員が多いというのは半ばもう常識だけれども、でもだからと言って、その信心の身ぶりが全部個人の思想信条に基づいているというわけでもなく、観客動員その他の実利あってのことといった事情もまた、同じく世間の常識として何となく…

エリジウムの作られ方・断片

暇空氏のやっていることは「ヘイト」「誹謗中傷」であるという前提のcolabo(および支援界隈)側と、住民監査請求はcolaboの公金処理等の疑惑解明のための「市民の正当な権利」という前提の暇空氏側との間で、見えている/見たい風景が全く違うわけで。 colaboの公…

「戦争」のジェンダーギャップ・断片

これ、例によってずっと前から言うとることでもあるけど…… 「戦争」って語彙を使う時に想定される内実、イメージでも何でも、それって、おとことおんなで実はまるで別ものだったりするところ、少なくとも本邦「戦後」の過程ではずっとあり続けてきているとおも。…

生きながら「むかし」に葬られ

*1 「懲戒解雇」から3年半あまり。民事でここまで時間がかかるとは思わなかった、というのは何も素人の感想というだけでもなく、当方代理人の弁護士も同じように「長くかかりましたねぇ」と言っているくらい。少なくとも、一審地裁の判決がこの2月に出て、その…

言葉は通じるのに話は通じない

会話してもムダ、話が通じない、考え方や感じ方がまるで違って、まさに「言葉は通じるのに話が通じない」局面というのがどうやらそこここで日常化しているらしい、本邦いまどきの世間のありかた、その根の深いところでの背景や理由の一端としての「おキモチ原…

「自己責任」大正義と「身を守る」大正義の癒着

いわゆる「自己責任」論を「正義」として実装してしまって振り回したがる人がた、リクツとしての「正しさ」に与しているというだけでなく、どこかでもっと素朴で野蛮な「キモチいい」ところも必ずあるように見える。 なんだろ、それってかつて「保守」と言挙げするこ…

「暗記」と読書・雑感

「暗記」というのが、勉強なり何かものを考えようとし始めた時に、かなり最初の段階で強要されてくるプロセスだった。 「知識」を「詰め込む」。理屈や能書きでなく、ただとにかく「覚える」ことを第一義にしてひたすらそのための作業を繰り返して行く。それは英…

「限界●●」というもの言い・雑感

「保守」でも「リベラル」でも、それを自称し、またそう名づけることで何かはっきりするところもあると思えるからそうするのだろうが、でも、いずれその名前に本体をとられてしまって、そもそも求めていたはずの自分と世の中との関係についてのものの見方や考…

単に二枚舌で恥知らず、なだけの「こんな人たち」

ここにきてようやく、と言っていいのだろう、本邦のフェミニズム界隈の近年、あまりにも常軌を逸したていたらくに対して、素朴な反感や違和感がまとまった形で表明され得るようになってきたようで、ひとまずそれは喜ばしい。 言わずもがな、のことだが、それ…

「批評」の行末・断片

いわゆる音楽評論、殊にある時期以降の商品音楽についてのそれは、文学や映画、マンガやアニメなど、いずれ大衆社会化が果てしなく続いているかのようなここ数十年の過程で、市場に手を替え品を替え登場しては消えてゆく「作品」ならざる「コンテンツ」を相…

「メイド」と「女中」の間

自分、昨今のあの「メイド」というキャラにほとんど何もグッとくるものを感じない程度には老害化石脳なのだが、お好きな向きのいまどき若い衆などにとってはあれ、かつての「女中」に喚起されていたような階級的差別意識などは、今日的に転生しているものなの…

奢り/奢られ問題・雑感――または「水くさい」の「政治」について

奢り/奢られ問題、割とずっとしつこくくすぶっているように見えるのだが、あれって、いまどきよくあるジェンダーだのフェミニズムだの何だののありがちな語彙とたてつけとでどうにかできるようなものなのだろうか、と、ふと。 パパ活その他、昨今のポリコレ…

「おキモチ」の背景について

生身が生きてある以上、常に必ず伴ってくる感情の領域を、初手から「あってはならない」ことにしてしまう「学校」的たてつけの抑圧が日常にも浸透してゆくことで、それに対する反発もまた日常を生きる生身に蓄積、醸成され続けるわけで。 しかも、その一方で「…

ロスジェネ・氷河期世代の抱える「闇」

いわゆるロスジェネ・氷河期世代の鬱屈、忿懣、「割を喰った」思いをストレートに受け止め、具体的に救済することを正面から主張し、使命とする政治家が、本邦に近い将来出現する可能性はありやなしや。 ないと思う たぶん何やっても世代間でも同世代内でも不…

焼肉屋、の原風景・メモ

x.com 牛角なんかができる前は基本的に油で汚れた白衣の日本語が微妙に怪しいおっちゃんやおばはんがやってる肉の黒ずみを蛍光灯に赤いセロハン通して誤魔化しているようなのが焼肉屋だったから中年以上の子供の頃から行ってるは自慢にならんな。 飲み会の焼…

美術・芸術・文学、への疎外感について

*1 「美術」や「芸術」といった方面についての勉強が、いつもどこかよそごとになっていた。させられていた、と言った方が、正確かもしれない。 逃げも隠れもしない、天下御免の純粋培養私大文系3教科育ちのこと、本来ならそういう「美術」「芸術」方面にもそれな…

不在幽霊留学生、の懸念

在籍しとることにはなっとるみたいだが、本邦には来とらん幽霊留学生ばかり、未だ懲りずに山ほど増やして、ほんまにどないするん? 来年度からクォーター制導入して、さらに留学生増やして、こちらから留学する若い衆も増やして、とまあ、なぜか夢ふくらみま…

路上で勧誘される、ということ・メモ

僕は路上で勧誘されやすいタイプの人なんだけど(髪の毛が緑になる前からそう)、いつだったか中野駅の北口で若い女子二人に勧誘されたことがあって、ヒマだったので付いていってお話を聞いてみたら、二人とも准看の卵だった。主旨は確か宗教勧誘だったと思…

「恋愛」「純愛」の「おはなし」化・メモ

「恋愛」というのが、どういうイメージ、どういう内実で最大公約数的に共有する/されるようになってきたのか、についての歴史民俗的な経緯来歴について、少なくとも戦後このかたの過程についてだけでも、あらためて言語化する必要ありかと。 男女不問で、そう…

クルド人問題と「異文化」理解

こちら側の「われわれ」感覚、自明の「そういうもの」としてあるそれらの意識を具体的に脅かす、日々暴力的な局面含めて侵害してくる、そんな「異物」「理解不能」な厄介ものとしての「異文化」というのは、実は本邦、これまでほとんど体験してこなかったと言うて…

本邦ポスモの呪い、の現在・雑感

本邦80年代あたりに猖獗をきわめた「ポストモダン」のありようについて、年来の大ネタのひとつではあるので、この個人的チラ裏(死語だな)に等しい場でも、まあ、折りに触れて俎板の端っこくらいにちょいちょいあげて素材の下ごしらえくらいのことはしてきて…

商社のやっていたこと・雑感

ぶどうとか農産物をいくつか取ってみて、つくづく感じたのは、デパートのバイヤーさんがついてるフルーツ売り場って、ほんと目利きなんだなと。あと、目利きに叶うよう努力してる農家さんたちの労力の結晶なんだなと。種を蒔けば、売り物になる、なんてこと…

付喪神化する「思想」・メモ

ウルトラ雑に社会を考えるのに案外便利なんだよな、日本土着の神仏習合BIOS型宗教。 付喪神…基本的には古い「モノ」に宿ると言われるが、古道具はちゃんと供養するなりしないと魑魅雑鬼になる…つ話でたまに人や動物の姿を得て…っつのもありよね(分福茶釜も…