雑感

声優にみる発音の変わり具合・メモ

歳をとった女性声優が若作りして出す声、独特のダミ声のような老化の特徴もあるんだけど、それ以上に言語の変化として音素の世代差が隠しきれていない。若者はマジでガ行が全然鼻に抜けないし、サ行が過剰に無声化して独特のシャリシャリした響きが入る。年…

オーラルヒストリーの傲慢・メモ

だからと言って後世の人間が好き勝手に評していいものでもない、のだが pic.twitter.com/qOlaDrrO9m — 生贄夫人 (@spa_inquisition) 2021年7月10日 オーラル・ヒストリーがその時代の総体を表すわきゃねぇというのは自明だと思ってたからこその、後世の人間…

初心者の必要、間口の広さの大事

「わかる人だけわかればいい」「本物に対する情熱がある人だけ入ってこればいい」っていう考え、基本的にそのジャンルそのものを衰退させるんですよね。にわかが山ほどいるジャンルこそが伸びる。そして、そのにわかという候補者たちを山ほど調達するにはエ…

水田風景の背後に・メモ

先日ある先輩農家さんと話した。近ごろの田植え機はなんと、1日4町歩植えるという。ひと昔前は2町歩くらいだったはず。だからかろうじていま、田植え機1台で10日でこなしているらしい。つまり1戸で40町歩の水田を担っている。これがどれだけ危険なこと…

ボランティアという病

熱海 伊豆山 土砂災害被災地域の皆さんへ。「災害支援のプロ」を自称する民間のボランティア団体から、敷地や建物などを「拠点」として提供してほしいと言われても、むやみに貸さないで下さい。拠点を手に入れると彼らは全国から仲間を呼び集め、いつまでも…

「荷物」を捨てよう

男が誰一人籍を入れず財産分与もせず生命保険に入ることもなく、トイアンナ御大のように数年養って飽きたら捨てるという扱いを女にしてたら女性も専業主婦だ育休1年だなんて悠長なことせず必死に働いてキャリア継続に腐心するでしょうね。女性が男に課してる…

シャカイガクと「いじめ」の構造・メモ

社会学が突出して症状化しているから袋叩きにあってるけれども、これはある部分、かつての文学なり社会評論なりの〈いま・ここ〉を言語化する文法・話法が、その背後にあったインテリ文化人的自意識ごと、いまどき情報環境では全方位からの批判にさらされる…

中国で声をあげる、ということ・メモ

中国で声を上げることはどんな感じなのか。10年近く中国のネットで活動をしてきた私が感じたことを少しお話します。ご興味のある方は、ぜひ一読してください。まず最初に言いたいのは、洗脳から目覚めた中国人は、中国で幸せを感じることはなく、怒りしか感…

無能に悪意を見出すな

陰謀論はまる人の話聞いてると 人間、とくに悪い奴は固い意志をもって物事に当たってる、てのが前提なのね 敵は必ず明確な悪意を隠してる、奴等の言動はそう見ていけばつじつまがあう、みたいな 俺はそこに乗れないんだ 己の見てきたクズ、ナメた奴、迷惑な…

(関西の) おばちゃんみたいなおっちゃん・雑感

こっち帰ってきて思う。関東のおっさんには少ない「おばちゃんみたいなおっちゃん」が有意に多いということを。衣料品店とか魚屋とか、商売やってる人だからかと思えばそれだけでもない。かつての上司(弁護士)や義父(サラリーマン)といった人にも頻繁に…

少女漫画の「それから先」をめぐって・雑感

たぶん少女漫画の穏当化、はっきり言えば衰退と逃避は、現実の少女たちが援助交際という売春を始め、それを描くことができなかった、許されなかったという時点で宿命づけられていた。その後の援交がファッションではなく、精神疾患や現代の貧困と結びつくよ…

人文系の査読は世間のリテラシー・雑感

かつて「アカデミズムとジャーナリズム」の対比で語られていたその「ジャーナリズム」の側の〈知〉のありようは、少なくとも日本語を母語とする本邦情報環境における人文社会系においては、いわゆる学術研究的な微視的精緻とはまた別に、やや俯瞰的な視野を…

ある歴史修正の手口・雑感

あずまん典型的だと思うが、自分たち以前はナチュラルに都合良く取捨選択して「なかったことにする」手口が身についとる輩、割とおるでな。それがあたりまえになる歴史修正の手口。「信者」という共犯者含めて。 何度か触れた、以前うちの若い衆学生がラノベ…

「おたく」と性差の精神史・雑感&メモ

たとえば、コミケは初期からおにゃのこが関わっていたという昨今では「史実」とされるようになったことについても、じゃあなぜ、どうして、ある時期までそういう「おたく」系女子の存在は「おたく」イメージにうまく反映されないままでいたのか、という謎は…

「読む」作法の変貌・雑感

文字をモニタに映して読む、という営みは今後、紙に印刷された活字の文字を読むこととは違うあり方になってゆくのだろうな、という予感。 音声での入出力の精度があがって、文字を介して読み書きするのに近いレベルにまで音声でのやりとりが、デジタイズされ…

社会学と「セカイ系」・雑感

社会学が突出して症状化しているから袋叩きにあってるけれども、これはある部分、かつての文学なり社会評論なりの〈いま・ここ〉を言語化する文法・話法が、その背後にあったインテリ文化人的自意識ごと、いまどき情報環境では全方位からの批判にさらされる…

いじめと報復・メモ&雑感

僕がいた日野第三中学校は、日野市内では平和めな中学だったけど、横浜銀蝿全盛だっただけあって不良がいて、ある日、「おめえ、汚ねえんだよ」とか言ってはたきで休み時間にパタパタやられたことがあって、堪忍袋の緒が切れて、やったYって奴の顔を思い切…

「パパ活」・雑感

パパ勝におけるPjゆうのは拒否権を持った自営売春婦とでも言えるもんでは?会って嫌でないなら行ける、ゆう感じ対してパパ喝を綺麗事にしていたい人の言う「体なしがパパ勝」を忠実に守ってる真面目な活動家は、いくら?みたいな言葉をかけられるのが不本意…

ジャーナリズムと政治・雑感

「「自分たちのストーリーに沿った「証拠」を集めて、そのストーリーをオーソライズして既成事実化、現実化させてゆくことを「合理的」「効率的」に推し進めることが「政治」」になっているなら、広義のメディアとそれを制御して運用してゆく仕組みが当然、その「政…

「読む」の調律のために・雑感

「読む」の調整、自己調律のための一冊。何度読み直しても、そのたび新たな「発見」がある。 pic.twitter.com/7LJxx6HyGS— king-biscuit (@kingbiscuitSIU) 2020年11月14日 「政治」と「思想」の間の絶望的とも言える距離。サークル村界隈から水俣病訴訟の周辺な…

ネトウヨ的なるもの、の通俗化

たとえば幸福の科学やれいわ太郎界隈、N国あたりまで漠然と「ネトウヨ的表象」を取り込んで「政治」にコミットしてきているわけで、近年は。— king-biscuit (@kingbiscuitSIU) 2020年11月14日 たとえば幸福の科学やれいわ太郎界隈、N国あたりまで漠然と「ネトウ…

「誇り高き敗者」論・異論

「誇り高き敗者」理論、真面目に言うとらす人がたもおるのだろう。だからこそ敢えて言う。その真面目さを信頼して。それを支える「おはなし」がすでに煮崩れてきとるらしいんや。ならば、どうして、どのような理由でどのようにその「おはなし」が煮崩れていっ…

〈いま・ここ〉と「個」の「まるごと」・メモ

*1 「現在」≒〈いま・ここ〉は常に自分ごと、「個」の体験としての現実でしかない。 だから、そういう「現在」から「歴史」を考えてゆくことは、「個」の体験としての現実の上にどのような時間が堆積してゆくか、を考えることでもあったりするらしくて、な……「個人史」…

Twitter≒つぶやき、ではない

思った(と思った)ことを全部言う、カタチにすること、と、それをweb介してそこら中にすぐバラまくこと、の間にはほんとは違いなりズレなりがあったはず、なんだがな……(´-ω-`)— king-biscuit (@kingbiscuitSIU) 2020年8月17日 不特定多数の眼に触れさせること…

心理or意識の「古層」とか・雑感

以前、鬱んなって、米国人と英国人のユング系の心理学者の治療を受けたのことがあんのやけど、その時、米国てキリスト教的な建て前の表土の下には岩盤しかあらへんのに対して、英国にはその下にやったらと豊穣な 古の文化の土が見えた気がした。後者のが僕に…

「30年前」という距離感

*1 「30年前」の社会風俗と称して60~70年代くらいのイメージを語っている記事が話題になっているけど、漠然とした昔というイメージで時代錯誤なことを語ってしまうというのはありがち— 原田 実 (@gishigaku) August 2, 2020 『トンデモ本の逆襲』(1996)で…

大学受験の記憶

なんで自分は東京の大学に行こうと思ったのか、40年以上前のこととは言え、何度改めて思い返してみても特段の理由があったとは思えん、むかしも今も。 大学に行くもの、というのは何となくそんなものだと思っていた程度だったけれども、浪人したら職人にする…

家の成仏

*1 もう解体されて新しい持ち主が立派な二世帯住宅を建てている、と聞こえてきたけれども、最後に残っていたあれこれガラクタその他の類をできる限り選別して積み出して、ぬこ3匹わんこ1匹の骨の埋まっている片隅の土もひとつかみ瓶に入れ、えい、これでもう…

関川夏央の記憶・雑感

「二十代のころ、わたしは関川夏央の文体を真似した失敗作をたくさん書いた。深夜、阿佐ヶ谷のファミレスで原稿を書いた。恥ずかしい過去とは思っていない」文壇高円寺『二十八年前』僕らが10代終りから20代になる80年代の終わり、バブルの影に隠れて…

役所と役人こわひ・雑感

「役所みたいな怖いとこ、酒でも飲まなよう行かん」ぱっと見ヤカラ丸出しのいかついおじさんが、役所が怖い、書類記入が怖い、丁寧に応対されても難しい言葉そのものが怖い、という感覚を持ってるというのは、かなりショックだった。仕方ないからついて行っ…