マンガ

おはなし理解力と性差、共感性・メモ

ここから先は笑い話なんですが、ポルノが無い現地社会に突如現れた青少年を刺激するイケナイものがあって、それは「私が持ち込んだ日本のマンガ」なんですね。調査地の教会で2箇所マンガ図書室のようなものを作ってあるのですが、近所の男の子がワンピースの…

おたくのいがみあいの起源・メモ

これも何度も言ってる話だけど、80年代の「OUT」や「ふぁんろーど」では男性の投稿者も(当時でいう)やおいをネタとして取り扱ってる人が普通で、忌避・抑圧してる人は皆無ではないけど多数派ではなかった印象がある。— 葛西伸哉(HJ文庫『封印魔竜が〜』発…

おたくの不寛容・メモ

昔のオタクは不寛容だったっすよ。キン肉マンとか男塾とか銀牙を読むのは脳がない奴扱いというか、ジャンプ系全般に評価の対象外で(バスタードなど一部美少女系を除く)ダイナミック系とか、プロレスも、特撮も円谷以外はバカにされてた。 — メキシカン忍者𓆏…

90年代サブカルの記憶・メモ

クイックジャパンなぁ自分が大学にた90年台後半の美大にはそりゃQJ大好きマン大勢いたし、そういったサブカル勢がドドドって当時の電通目指して頑張っていたしで、そういう世代がアラフィフになって企画制作現場で主導権を握れるようになった結果が今回の東…

アニメと音声の記憶・メモ

大昔のオタクの中には『カリオストロの城』とか『ビューティフルドリーマー』を全編口で再現できる奴がいたのだが、これはおそらくビデオデッキが普及し始めた頃の記憶がある世代にしかいないと思う。 — 樫原辰郎 (@tatsurokashi) 2021年7月15日 大昔のオタ…

おたくとマウント・メモ

古のオタクはとにかく「基礎教養を大事にする傾向」はどこもあったんじゃけどもそれが行き過ぎてしまうと、共通概念に暗黙の了解と常識化を求めだしてだなマニア化した共通概念の先を求めて先鋭化してしまい、触るものみな傷つけては縮小再生産を繰り返し、…

「特撮」の「隣の青い芝生」

初代ゴジラが時間足りなくてコマ撮りアニメじゃなく着ぐるみ怪獣にしたとかサンダーバードは人形を歩かせたくなくてレール移動の発進シーンを作ったとか似てると思うんすよね。特撮って基本的にあれは駄目これも駄目みたいな状況で作るしかないから優れた特…

日本アニメのセリフと絵の関係・メモ

台詞で絵を補完するのが日本アニメの伝統の一つであり、その魅力でもあるのだが、えてして台詞の難解さに陥る傾向がないわけではない(それも醍醐味だ)。絵がその難解さと釣り合うか超えないと一般人はもうついていけない。アニメが一般人にとってとっつきに…

東京はおたくの街・メモ

10代~20代前半くらいの人が「ウルトラマンや仮面ライダーの映画を観に行きたいけど、ちょっと恥ずかしい」的なことを言ってるツイートを時々見かけるので、「自意識過剰なんじゃないの?」と思っていたのだが、これは住んでる場所の問題もあるのかもし…

視覚と認識、「酔い」

田舎の人間がたまに都会に出ると「人酔い」を起こすのも情報量の違いが原因かも知れない。普段視界に入るのはせいぜい2階建ての建物と十数人の人間。それが視界一面の人間!自動車!看板!建物の窓!全く無意識に脳が情報処理をひたすら続ければ脳が大変な…

80年代のスカの現在

例えば、80年代のシラケ世代とか言われ、大量消費社会の申し子みたいな今はカジュアル左翼やビジネスリベラルな人達、自分たちが若かった頃には政治ダサいとかいって忌避してたせいか、多分基本的に若い人達より物を知らないし、若い人達が逆側にいるから余…

根無し草、の見る世間・メモ

フランス在住の日本人の友人が「外国で暮らした経験がある人にはおもしろいと思う」って進めてくれた漫画「バクちゃん」を読んだんだけど、おもしろいとかそういう話を超えて、今まで会ったいろんな人たちの姿が次々と目の前に浮かんできて、涙をだらだら流…

敗戦なき戦後サブカルチュアの世界線

日本が勝利していたら存在し得なかったサブカルの担い手はいくつか心当たりが。まず松本零士。父親が戦闘機乗りだったが敗戦で失職して小倉に流れ着き、当地で進駐軍のアメコミに影響を受けたとあるので、まさしく敗戦によって「松本零士」たる土壌を築き上…

少女漫画の「それから先」をめぐって・雑感

たぶん少女漫画の穏当化、はっきり言えば衰退と逃避は、現実の少女たちが援助交際という売春を始め、それを描くことができなかった、許されなかったという時点で宿命づけられていた。その後の援交がファッションではなく、精神疾患や現代の貧困と結びつくよ…

アニオタ「ヤマト」以前・メモ

あさりよしとおさんが、最初のアニメムーブメントはヤマトじゃなくて1972のトリトンのお姉様方ですとツイートされていて、首がもげそうなほど振ってしまった。雑誌も最初はアニメージュじゃなくてoutの宇宙戦艦ヤマト特集だよね。売り切れて大変だった。— か…

おたくの萌芽について・メモ

俺の子供の頃まではアニメ特撮は大きくなったら卒業するものだった。仮面ライダーはV3まで、ウルトラマンはタロウまではちゃんと見ていたが、それ以降は怪しくなる。アニメは小学5年で「ルパン三世」が、中学1年で「宇宙全巻ヤマト」が放送されて卒業し損ね…

「おたく」と性差の精神史・雑感&メモ

たとえば、コミケは初期からおにゃのこが関わっていたという昨今では「史実」とされるようになったことについても、じゃあなぜ、どうして、ある時期までそういう「おたく」系女子の存在は「おたく」イメージにうまく反映されないままでいたのか、という謎は…

やおい界の黎明期、回想

お邪魔します。一部男性集団の呼称がオタクだったからで、オタク呼びそのものがコミケ開始からかなりあと、かつやおい八割の頃の方が長いんすよ。ヤマトガンダムゴッドマーズキャプテン翼星矢トルーパーシュラトの流行りの後くらいにオタクて言葉が出て、や…

「傑作」の世代的位相差・メモ

エヴァに限らずなんだけどさ若い時のエネルギーって、たぶん発する方だけじゃなくて感じる方のエネルギーも大きくて、若い時に感じてしまった衝撃って、木の幹に刻まれた傷のように深く深く残りやすいものでさ、たぶんそれと同じ衝撃って老いてからだと得ら…

アメリカの同人誌事情・メモ

マジレスすると、日本の印刷技術が80年代から2010年ぐらいまで非常に高かったからだと思います。少部数でのコスト、紙質、デリバリーのクオリティ、どれをとってもトップクラスで、多分、新大陸には負けようがありませんでした。いまはもちろん、その優位性…

カウンター・カルチャー性について・メモ

80年代の露悪趣味は、いわゆるオタクも「カウンターカルチャー」の一部を形成していた、あるいは部分的に重なっていたという事を忘れてはいかんし、だからこそ今では実感が難しい話になってるのではないだろうか。— 葛西伸哉(HJ文庫『封印魔竜が〜』発売中…

「サブカル」の雑語り

90年代の面倒なトコはサブカル方面のクソがオタ方面の先輩面してのさばっていたこともあって客観的には(当時的には主観すらも)判別しにくかったんだよな。— 擲弾兵 (@tekidanhei) 2020年12月5日 当時のクソサブカル文化人の多くに放映当時に仮面ライダー、…

「鬼滅の刃」の生産点のこと・メモ

近所の大型書店で鬼滅の刃全巻売り切れました。とうとう。あり得ない。あるのは小説と短編集のみという。東京の中クラス都市でこれだと地方も、、、 pic.twitter.com/akDYV4hNmW— 紅林 直 (@naokure) 2020年11月15日 単独の力じゃないすよ。鬼滅の刃の成功は…

コミケ同人バブルの思い出

先輩の同人女の皆様におかれましては、本当にバブル期の同人界の話を何度でもしてほしい たのむ高河ゆんのエッセイだけでは限界があるんだもの 今聞くと異世界転生の世界のようにすら聞こえる金と勢いがありすぎるバブル期の同人誌のおはなしを教えて 教えて…

ヤング・ジャンプという記憶・メモ

今のマンガや評論をろくに読んでないので、とんちんかんなことを言ってたらツッコミ入れて欲しいんですが、マンガ評論の世界には小学舘歴観みたいなものがうっすらある気がします。ここで触れられていることよりちょっと遡るんですが、本を読むタイプの子の…

むかしの映像研

#映像研 第4話見た!!すげぇ興奮する!!(>▽<)自分の高校時代とシンクロする。もちろん完成度はダンチだけど、雰囲気は後輩たちが作った作品と似てるな。何故かウチにこんな絵があったw pic.twitter.com/ySIAYS9gq3— とだ勝之10/14矢掛eSPORTS FESTIVAL (…

「鬼滅の刃」と、歯のなき小さき人々・メモ

*1 冬休み満喫中と思しき小さき人々に「その鬼殺隊みたいなアウターどこで買えますか」と聞かれて意味が解らなかったんだけど、そうか…、羽織が珍しいからか。…でもって、和装を見慣れてない子にとっては羽織って「鬼滅で見たかっこいい奴」なのかそれはさて…

「妖怪」の図像系譜・メモ

受け手の分野というよりいざ研究をきちんとしようとしたときに、「あ、この図鑑にあること整合性とれてない文章なのか……なるほど」っていう段階にまで進めることのできる研究者と、そのへんごちゃまぜな研究者とがいるのでマトモな研究書や論説にそういうの…

オスガキと少女マンガ

*1 たとえば、かつての少女マンガの絵柄、それこそ揶揄対象にもなっていたラブコメ乙女ちっくw系のそれなんざ、思えば不愉快っちゃ不愉快ではあったはず、なんだわなぁ、一般的なオスガキ視線&感覚的に言や。 昨今は「ゾーニング」とか何とかもったいつけた…

遠ざかる「オシャレ」・雑感

岡崎京子のまんがは現在のティーンエイジャーにはまったくウケないのだそうだ「なぜわざと不幸になるのか」という点が理解不能の由、しかしおれ世代に太宰治がまったく響かなかったことを想えばさもありなんではある。 pic.twitter.com/wj62F85Ue0— 𝙏𝙖𝙠𝙖𝙜𝙞 𝙎…